2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18390498
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
新垣 理恵子 The University of Tokushima, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助手 (40231120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石丸 直澄 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (60314879)
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Keywords | 自己免疫疾患 / 性差 / エストロジェン欠乏 / アポトーシス / 自己抗原 / 唾液腺 / インターフェロン |
Research Abstract |
自己免疫疾患は免疫調節のバランスがくずれ、自己に対して免疫応答を引き起こしてしまう疾患である。このような自己免疫疾患の大きな特徴は若年性自己免疫疾患のような例外もあるがその殆どが加齢に伴って発症し、閉経期以降の女性に優位に発症することである。自己免疫疾患における性ホルモンの影響という極めて重要な研究課題に対して、最も女性優位に発症するシェーグレン症候群を代表的疾患として位置づけ、女性ホルモンと自己免疫疾発症との関わりを解明することを目的とした。 マウスに卵巣摘出を実施してエストロジェン欠乏状態を誘導すると、顎下腺・涙腺組織でのアポトーシスの増大とともに主要組織適合抗原クラスII(MHCII)発現の上昇を認めた。このような異所性MHCII発現の上昇はアポトーシス誘導のタイムコースと一致して卵巣摘出3週間後をピークとし、その後は減少傾向がみられた。MHCII発現を制御しているclass II transactivator(CIITA)の発現も卵巣摘出唾液腺組織において増加していた。初代培養顎下腺細胞にインターフェロンγを作用させると非血球系細胞特異的と定義されているtypeIV型CIITAの発現誘導が増加することを確認した。顎下腺の免疫組織染色により卵巣摘出マウスの顎下腺上皮およびCDllc陽性細胞優位にMHCIIや補助シグナル(CD86,ICAM-1等)の発現を確認した。エストロジェン欠乏状態の顎下腺・涙腺において自己免疫発症の初期にインターフェロンγシグナルによるMHCIIの発現誘導が重要であると思われるが、卵巣摘出に伴いインターフェロンγ誘導因子であるインターロイキン18の血清および顎下腺組織での発現上昇も確認している。エストロジェン欠乏に依存して異所性にMHCII発現が誘導され、自己免疫疾患の発症リスクが高まる可能性が示唆された。
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Research Products
(7 results)