2007 Fiscal Year Annual Research Report
三叉神経痛において生じている一次侵害受容神経過敏化のメカニズムの解明と治療法開発
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18390512
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松香 芳三 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90243477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 賢治 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (20304313)
窪木 拓男 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00225195)
完山 学 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (90294420)
杉本 朋貞 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (50135729)
竹居 孝二 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (40322226)
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Keywords | 神経痛 / 神経節細胞 / 神経伝達物質 / 小胞 / ボツリヌス毒素 / 遊離 / 取り込み |
Research Abstract |
1:三叉神経刺激モデルならびに後根神経刺激モデルの作製 三叉神経刺激モデルでは麻酔下(ペントバルビタール50mg/kg)ラットの眼下窩神経を剖出し、絹糸をゆるく結紮した。後根神経刺激モデルでは後根神経にカフを装着した。眼下窩神経や後根神経の支配部位の皮膚を知覚閾値計や足底熱刺激測定装置を用いて計測したところ、神経刺激モデルではコントロールと比較して、閾値が低下することが明らかになった。これは、神経痛患者の臨床症状と類似しており、神経刺激モデルが作製できたことを示している。 2:三叉神経刺激モデルにおける三叉神経節細胞での伝達物質の遊離の変化 ペントバルビタール麻酔下(75mg/kg)で、断頭・除脳後、三叉神経節を摘出し、コラーゲナーゼおよびトリプシンを用いて神経細胞を単離した。単離した神経節細胞はpoly-D-lysin処理を行ったカバーガラス上で培養した。三叉神経節細胞を、神経刺激モデルとコントロールモデルに分類して、FM4-64を投与し、神経伝達物質の遊離・取り込みの状態を観察したところ、三叉神経刺激モデルでは伝達物質の遊離が速く、遊離量が多いことが理解できた。また、ボツリヌス毒素を投与すると、伝達物質の遊離が抑えられることがわかった。 3:三叉神経刺激モデルにおけるボツリヌス毒素の落痛抑制効果 三叉神経刺激モデルまたは後根神経刺激モデルを作製し、疼痛閾値が減少しているラットに対し、ボツリヌス毒素を神経支配領域皮内に注射したところ、閾値がベースラインレベルまで回復した。 4:今後の研究計画 三叉神経刺激モデルならびに後根神経モデルにおける、ボツリヌス毒素投与後の熱刺激に対する閾値の変化をさらに詳細に観察する。また、ボツリヌス毒素を末梢に投与した場合に生じる知覚神経節における伝達物質遊離の低下の原因を探るため、伝達物質遊離に関するタンパクの変化を観察する。
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Research Products
(4 results)