2007 Fiscal Year Annual Research Report
不眠・不穏を改善するための看護ケアに関する研究-生体リズムの位相変化に注目して-
Project/Area Number |
18390578
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
藤本 悦子 Ishikawa Prefectural Nursing University, 看護学部, 教授 (00107947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今本 喜久子 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (60028389)
小林 宏光 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (20225535)
今井 美和 (赤祖父 美和) 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (40293386)
有田 広美 福井県立大学, 看護福祉学部, 講師 (30336599)
大島 千佳 石川県立看護大学, 看護学部, 助手 (30405063)
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Keywords | ホットパック / 睡眠 / 高齢者 / アクチグラム / 血流 / メラトニン |
Research Abstract |
考案したホットパック温罨法を高齢者に対して本格的に施行するための基礎として、ホットパックの施行部位、時期、時間、対象者の選定のための特性と高齢者からの唾液の採取法等を検討し、以下のホットパック施行方法とその評価方法を決定した。特別養護老人ホーム入所中の後期高齢者(20人程度)に、 1.入眠直前に30〜40分間のホットパック温罨法を、下肢に、約8週間施行する。 2.ホットパック温罨法による介入前、介入後に、唾液中のメラトニン、コルチゾールを測定し、概日リズムとストレスの緩和状況を解析する。 3.また、この時、1-2日間アクチウォッチを装着してもらい、睡眠覚醒リズムを解析する。 4.認知症の見られない高齢者からはアンケートによって、主観的睡眠感について情報を収集する。 5.血流の改善を見るためには、血量計の装着は現実的ではないため、サーモグラフィーを使用する。 この決定した方法について、高齢者、その家族、関係する特別養護老人ホームから、協力の同意を得た(本学倫理委員会の承認もすでに得た)。 ホットパック温罨法の低温熱傷の危険性については、ラットなどの動物だけだけではなく、究極的にはヒトについての解析が不可欠である。しかし、本邦ではヒトへの実験は極めて困難である。そこで、米国ワシントン大学看護学部Whitney教授の下で、ホットパックのヒト皮膚への影響を検討した。我々が想定しているホットパックの施行は危険性が少ないことが分かった。またホットパックの効果として、皮下組織酸素分圧の上昇、および血流の増加がヒトでも見られた。さらに創傷を局所加温すると、Flow Cytometryおよびimmunohistochemistryの解析で、治癒を促進する可能性があることも分かった。
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