2007 Fiscal Year Annual Research Report
重度認知症高齢者の感情反応と行動を手がかりにした基本的生活支援技術の開発
Project/Area Number |
18390604
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
臼井 キミカ Osaka City University, 医学部, 教授 (10281271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐瀬 美恵子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 准教授 (10305667)
佐々木 八千代 園田学園女子大学, 人間健康学部, 助教 (10382243)
上西 洋子 大阪市立大学, 医学部, 准教授 (30310741)
兼田 美代 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 講師 (50454731)
白井 みどり 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (30275151)
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Keywords | 重度認知症高齢者 / 看護学 / 感情反応 / 行動 / 生活支援技術 / 研修フプログラム |
Research Abstract |
1.重度認知症高齢者に対する日常生活支援技術の実態と構造を明らかにし、その研修プログラムを作成する。【結果】対象は(1)18年度に実施した日系アメリカ人高齢者とケア職員への調査、(2)北欧及び、(3)日本での認知症高齢者に対する先駆的ケア実施施設における面接、(4)大阪府下の特別養護老人ホーム等に勤務するケアスタッフに対する生活活性化プログラムに関するアンケート調査(108名)であり、面接調査に関しては逐語録に起こして質的分析と、連想法による分析を行い、歴史・文化をふまえた認知症高齢者ケア技術の構造、構成要素を明らかにし、さらに具体的内容についての研修プログラム(案)を作成した。なお、(3)ではグループホーム(管理者2名)、一般病院(看護部長等2名)、特別養護老人ホーム(看護師長等4名)、老人保健施設(療養課長3名)に対して実施した面接調査結果からは、状態悪化時の医療技術導入から離脱した事例分析から、ケア技術の向上は、高齢者の生活の質の向上と共に延命の可能性が示唆された。 2.北欧での重度認知症高齢者の日常生活支援技術に関する最新情報を収集し、上記研修プログラムの信頼性を担保する。【結果】スウェーデン・フィンランドの認知症高齢者施設7カ所を視察し、看護師等11名に面接を行った。タクティールタッチ、バリデーション等による個別的で非言語的コミュニケーション技術を介してQOLの向上がはかられ、ケアグッズの開発、スヌーズレンルームを用いた環境的アプローチ、芸術学領域と協働の学際的アプローチ(壁面に描かれた北欧独特の自然の絵画による五感の刺激)が試行されて有効な成果を得ており、日本での研究の余地が明らかになった。
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Research Products
(1 results)