2009 Fiscal Year Annual Research Report
国家と人種の壁を越えて:日米関係と活動家・学者・兵士の環太平洋ネットワーク
Project/Area Number |
18401027
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
HAYASHI B. Masaru Kyoto University, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (30314165)
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Keywords | 人種の返還 / OSS(戦略諜報局) / インテリジェンス・スタヂィズ / 第二次世界大戦 / アジア系アメリカ人 / 東アジア |
Research Abstract |
研究代表者は四年間にわたった本研究の仕上げのため、平成21年4月、ハワイに行われたアジア系アメリカ人学会で、研究結果の一部を口頭発表し、夏に、スタンフォード大学、カリフォルニア大学各分校、米国第二公文図書館など、米国各地で保管されている関連資料・写真を収集し、健在の関連人物に対するインタビューを行った。他方、第二次世界大戦後に日本企業の米国進出に関わった日系移民に対する調査を行い、その研究結果は平成22年1月にアメリカ歴史学会において口頭発表の形で公開した。そして、情報戦略局(OSS)に加入したアジア系アメリカ人に関連する公文書、個人資料、インタビューなどに対する分析を通じて、彼らの「白人化」のプロセス、および彼らのネットワークを解明に試みした。本研究に当たって、研究代表者は情報戦略局がアジア系アメリカ人の「白人化」を促したと仮定していた。しかしながら、今までの研究結果により、情報戦略局はアジア系アメリカ人の「白人化」や経済的、社会的成功をもたらしていない、ということが明らかにした。どのような要因で、第二次世界大戦後のアジア系アメリカ人の「白人化」をもたらしたのかを、これから課題となる。
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Research Products
(2 results)