2007 Fiscal Year Annual Research Report
モンスーン・アジアにおける農業・食料システムの災害耐性に関する研究
Project/Area Number |
18402004
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
下渡 敏治 Nihon University, 生物資源科学部, 教授 (00120478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 秀樹 明星大学, 経済学部, 教授 (80151827)
ロイ キンシュック 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (10339294)
長坂 貞郎 日本大学, 生物資源科学部, 講師 (70318385)
宮部 和幸 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (40409066)
高樋 さち子 秋田大学, 教育文化学部, 准教授 (00261644)
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Keywords | モンスーン・アジア / 自然災害 / 農林魚業 / 砂漠化 / 大規模土石流 / 穀倉地帯 / 条件不利地域 / 環境破壊 |
Research Abstract |
平成19年度は4つのグループに分かれて前年度の現地調査で選定した拠点地域を中心に実態調査を実施した。調査対象地域は、中国については東部沿海地域に位置する福建省及び遼寧省の一部、さらに内陸部では山西省中部農業地帯及び内蒙古自治区の一部、台湾については台中縣一帯、東南アジアについてはマレーシアのサバ・サラワク両州を対象に現地調査を実施した。今年度は調査対象地域における農業・食料システム、とりわけ自然災害の影響を強く受けている農林水産業に焦点をあててフィールドでの農林水産業関係機関、大学・試験場、農林漁業者へのインタビューと資料・サンプル等の収集をおこなった。中国沿海地域の2つの調査では大型台風による農作物への被害の状況を定量的に把握することができた。また中国内陸部で実施した2つの調査では、山西省中部穀倉地帯での旱魃による水不足が農作物の収量に与える影響と内蒙古自治区の砂漠化の進捗状況について実態調査でしか得られない貴重な情報を入手するなど大きな成果が得られた。台湾調査では、大学と行政機関の協働による自然災害の対応について大規模土石流発生地域等での実態調査を実施し、とくに条件不利地での自然災害に対してどのような対策が講じられているかを中心にヒアリング調査を実施した。一方、マレーシア・サバ、サラワク両州の調査では昨年に引き続き大規模農地開発や農地開墾による環境破壊の農業・食料システムへの影響について検証した。平成19年度の現地調査ではカバーできなかったバングラデシュ、タイ、カンボジアの現地調査は次年度の課題としたい。
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Research Products
(5 results)