2006 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児保育における母性意識の国際比較 -日・中・米・スウェーデンを対象として-
Project/Area Number |
18402010
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Research Institution | Shiraume Gakuen University |
Principal Investigator |
金田 利子 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (60086006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 葉子 千葉大学, 教育学部, 助教授 (30282437)
齋藤 政子 明星大学, 人文学部, 助教授 (90279810)
水野 恵子 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (80239243)
鐙屋 真理子 (一見 真理子) 国立政策研究所, 統括研究官 (20249907)
宍戸 健夫 同朋大学, 社会福祉学部, 教授 (20086135)
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Keywords | 乳幼児保育 / 母性意識 / 3歳児神話 / 比較研究 / 日・中・米・スウェーデン / 質問紙調査 / 保育者・保護者・学生・学生の親) / フィールドワーク |
Research Abstract |
申請書の計画・方法に即して記載する((1)〜(4)は申請書の6頁参照) (1)18年度以前に行った乳幼児保育における母性意識の先行調査結果を日本の研究会でまず検討し、 (2)3カ国から海外共同研究者を招き、3度にわたる海外研究者を交えた国際共同研究会及び更に数回の国内検討会をもって比較文化的に検討を行った。特に17年度に保育者志望の学生を対象に日・中・米で行った調査の問題点を洗い出し、これまでの文献にも当たって検討した対象についても学生だけでなく、保育者、保護者、少し前の時代の人の意識と比較するため学生の親、そして女性のみならず男性の意識をつかむように留意した。 (3)日本では事例的に予備調査を行い、以下の結果にあるような視点でアンケート用紙を作成し、本調査の対象を決め、3カ国語に翻訳した。そして、4か国における調査実施の最終ステップまでの計画を立て、19年度に入ったらすぐ調査にかかれるように準備態勢を整えた。 アンケートの内容と枠組みと内容は次の通りである。キークエスチョンを「3歳児神話意識」を問うところにおき、関連性を見る項目に「ジェンダー・男女平等に関する意識」、「愛着と育児関する母性意識」を問う項目および、「乳児集団保育に対する意識」を問う項目をおき、更に回答者の属性を見る項目を加えてそれらと「3歳児神話意識」との関連を見るという質問紙の枠組でいくことに決め、5つの設問からなるアンケート用紙を作成した。 なお、この過程で、「国際的理解」がいかに難しいかを理解することが出来た。まず、文化差が大きいため因子分析が不可能であることが分かり、そのため4カ国を同じ位置で比較検詞する方法ではなく、つまり4カ国を対象に因子分析をすることはせずに、それを使わずに日本を基準にした比較を行うことにした。それでも困難は多く、フェースシートで、結婚経験を問うだけでも一様には行かないし、乳児集団保育の是非を問うことの意味も、問いの作り方に相当の工夫がないと理解され得ないことが分かった。このことから、理解しにくい状態にこそ国間の社会的文化的差異があるのではないかと再発見し、意識的に捉えることにした。この点に焦点を合わせた国際シンポジウムを18年度の日本発達心理学会大会(19年3月)で開催した。 (4)フィールドワークの対象と方法を検討した。18年度は、海外の研究者を招聘することに主力をおき、質問紙の検討のみでなく、そこでの討論を基に、どういうヒアリングが必要かのヒントを探った。海外関係の旅費は招聘に使いヒアリングへの準備をしっかりすることに主眼をおいた。実際にフィールドワークは19年度になる。18年度の間には、3カ国の協力者と打ち合わせ、方法論上の検討を行った。
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Research Products
(16 results)
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[Book] 保育小辞典2006
Author(s)
宍戸健夫, 金田利子, 茂木利彦監修, 編集幹事 垣内国光, 齋藤政子
Total Pages
388
Publisher
大月書店