2008 Fiscal Year Annual Research Report
非営利民間放送の持続可能な制度と社会的認知 コミュニティ放送のモデルを探る
Project/Area Number |
18402038
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
松浦 さと子 Ryukoku University, 経済学部, 准教授 (60319788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 洋典 同志社大学, 大学院・総合政策学研究科, 准教授 (90449520)
林 怡蓉 関西学院大学, 社会科学研究科, 研究員 (10460990)
川島 隆 京都大学, 文学研究科, 非常勤講師 (10456808)
松浦 哲郎 龍谷大学, 社会学部, 講師 (10510563)
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Keywords | 非営利メディア / コミュニティ・メディア / コミュニケーションの権利 / オルタナティブメディア / 公共性 / 社会運動 / 市民参加 / 民主化 |
Research Abstract |
研究3年目の2008年度は、イタリア、韓国、ドイツ、フランス、イギリス調査が中心となった。イタリアは政治勢力が商業的にも放送と密接しており、人々の不満にも関わらず、財政的に持続できずほとんどのコミュニティラジオが短命で終わっているなか、ラジオポポラーレが協同組合が株式を保有するというユニークな形態で信頼を培っている。このような象徴的な動きが捕らえられたことは2008年の特筆すべき成果のひとつである。またイラジオポポラーレのみならず、研究者、実践家などからヒアリングを行い、特にEU諸国におけるコミュニティ放送に関する理論的・実践的な知見について示唆を得た。 そのほか、国内の非営利ラジオ放送局の実践者に呼びかけ、京都メディフェス(市民メディア全国交流集会)という催しで研究の一環として交流集会を開催、全国の放送局の経済的な厳しさや市民参加の実情について情報交換を行った。ドイツについては制度変更の過程と、EUの市民メディア活動の交流研究会について、フランス調査では多文化放送局について調査中に、上記の日本の国内集会とスカイプ中継により情報交換を実施、分担者、研究協力者のネットワークが現場の交流に寄与できた。 韓国は市民メディア活動の拠点調査、イギリスは2009年度滞在調査の予備調査として、ロンドン市域のコミュニティ放送局と制度化に貢献したOfcom担当者のヒアリングを実施した。これらは2009年度への継続調査となる。 2008年は、洞爺湖サミットで実施されたG8メディアネットワークの国際的な市民ジャーナリズムのつながりに参加し、この研究メンバーがAMARCを始め、IndyMediaなど研究協力関係を構築できたことは今後の展開にたいへん意義深いことであった。
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Research Products
(18 results)