2008 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジアのエビ養殖による抗生物質汚染と富栄養化の実態の解明及び保全対策
Project/Area Number |
18405001
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
宗景 志浩 Kochi University, 教育研究部自然科学系, 教授 (50036745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 由徳 高知大学, 教育研究部自然科学系, 教授 (00093956)
加藤 伸一郎 高知大学, 教育研究部自然科学系, 講師 (40423462)
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Keywords | 抗生物質汚染 / 富栄養化 / 重金属汚染 / 分解除去 / 吸着除去 / HPLC / 有機塩素化合物 |
Research Abstract |
本年度はヴェトナムのカンザ(CG)、ブンタウ(VT)、ニャチャン(NT)、ダナン(DN)、フエ(HU)を訪れ、エビ養殖場及びその周辺から底泥を採取して、抗生物質、重金属、富栄養化物質量を測定した。あわせて耐性菌の存在量、薬剤感受性を調べた。さらに、浄化対策として、光触媒のTiO_2とUVを使って抗生物質を分解する実験を行った。重金属(As,Cd,Hg)の吸着除去法についても実験を行った。 抗生物質は、Trimethoprim(TMP),Oxolinic Acidなどが確認された。TMPはNT、 DNで8-15mg/gwet mudであった。南部のカンザ(CG)ではエビ養殖を中止したり、ナマズ養殖に切り替えているところもあった。北部タイピンでは池を造って2年目にはエビ養殖が出来ない池もあった。底泥中の重金属では、Cdで0-2200μg/Kg-dry mud、 Asで、130-1870μg/Kg-dry mudであった。重金属濃度はVT,NTで高かった。全リン濃度は、NT、 DN、 HUで1-120mg/g-dry mudと高く、有機炭素は0.93-5.69%で、75%の池で特に高く(4<6%)、25%の池でやや高い(>2-≦4%)、5%の池で低い(1-≦2%)状態であった。特にNT、 DN、 HUでは富栄養化が進んでいた。細菌出現数は抗生物質5ppm添加区でも0-389x10_3cfu/g発芽し、CFC>SMX>TMP>AMC>STM>OTC>NFC and OFCの順序で出現し、抗生物質に対する耐性が非常に強くなっていると思われる。 浄化対策では、抗生物質Trimethoprimとsulphamethoxazalの分解は紫外線を照射するだけでも認められたが、TiO_2を加えることでさらに増した。また、UVとして太陽光を使い、光触媒TiO_2を併用することにより分解効果があることを見いだした。
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Research Products
(3 results)