2007 Fiscal Year Annual Research Report
オーストラリア熱帯に生息する小型カッコウ類と宿主の進化的軍拡競争に関する行動生態学的研究
Project/Area Number |
18405009
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
上田 恵介 Rikkyo University, 理学部, 教授 (00213348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江口 和洋 九州大学, 理学研究院, 助手 (60136421)
濱尾 章二 国立科学博物館, 動物研究部, 研究官 (60360707)
西海 功 国立科学博物館, 動物研究部, 研究官 (90290866)
高木 昌興 大阪市立大学, 理学部, 講師 (70311917)
高須 夫悟 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (70263423)
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Keywords | カッコウ / 進化 / 寄生者 / 宿主 / 行動生態 / マングローブ / ヒナ排除 / 托卵 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き,オーストラリア・ダーウィンの調査地において,4-5月,9-12月にアカメテリカッコウとその2種の宿主の野外調査を実施した。調査メンバーは代表研究者の上田恵介,分担研究者のRichard Noske博士に,立教大学大学院の徳江紀穂子,高橋雅雄,4年生の佐藤望,上沖正欣が加わって,ダーウィン郊外のLudmillaマングローブ湿地にて,合計約160日にわたる野外調査を行った。その結果,昨年発見したハシブトセンニョムシクイの巣における寄生者排除に加え,マングローブセンニョムシクイにおいても,艀化したミドリカッコウのヒナを親鳥が排除するという,同様の現象が存在することをビデオ撮影による直接証拠で明らかにした。また2種のセンニョムシクイ類における造巣適応に関する野外実験を行い,2種のムシクイ類のマングローブ林における棲み分けの様相を明らかにした。 この成果は昨年9月に熊本大学において開催された日本鳥学会の大会でオーストラリアのミドリカッコウ類と宿主の共進化に関する研究(1)研究の背景と展望,(2)アカメテリカッコウChrrysococcyxminutillusと宿主のセンニョムシクイ類2種の托卵をめぐる攻防,(3)宿主のセンニョムシクイ類2種の巣の形態と営巣場所選択に関する野外実験として,発表した。また科研メンバーによる打合会を開催し,オーストラリア熱帯モンスーン域におけるセアカオーストラリアムシクイの協同繁殖グループ,ハイガシラゴウシュウマルハシの協同繁殖,オオニワシドリのあずまや構造についての研究ディスカッションを行った。これらの成果は,今年8月の国際行動生態学会議において公表する予定である。
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Research Products
(4 results)