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2006 Fiscal Year Annual Research Report

強乱流混合海域における力学機構と高生物生産維持機構の解明

Research Project

Project/Area Number 18405030
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

木村 伸吾  The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (90202043)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 笠井 亮秀  京都大学, 農学研究科, 准教授 (80263127)
Keywordsムール貝 / メナイ海峡 / 炭素窒素同位体比 / 沿岸生態系 / 潮汐混合 / 低次生物生産 / ウェールズ大学 / クロロフィル
Research Abstract

本研究の対象海域であるイギリスの北ウェールズ地方にあるメナイ海峡において、流動観測、生物採集および採水をウェールズ大学バンガー校海洋科学部と共同して実施した。超音波流速計を用いた流動観測に際してはメナイ海峡を五つの海域に区分して観測を行い、潮汐の影響を除去するため、それぞれ連続14時間の航走観測を観測当初に定めた航路上を8〜10回往復して鉛直流速データを得た。その結果、海峡内の海水循環を再現するための数値モデル化に必要な初期条件と同化データが取得できた。また、往復観測が終了する毎にCTD観測と採水作業を実施し、得られた海水は海洋科学部の実験室においてフィルターろ過した後、クロロフィル濃度および懸濁態有機物の炭素・窒素安定同位体比の分析に供した。クロロフィル濃度はその場で蛍光光度計を用いて計測したが、同位体比分析のためのフィルターは日本に持ち帰り東京大学海洋研究所の同位体分析システムを用いて分析することとした。本研究の目的は、イギリス最大のムール貝生産を誇るメナイ海峡での高生物生産機構の解明にあるため、先に区分した海域の各所でムール貝を採取し、日本に持ち帰って炭素・窒素安定同位体比分析が可能なように乾燥保存を行った。これらの資料は、懸濁態有機物と併せて分析を行っているところである。これまでに行った基礎的な解析からは、潮時によって定点での塩分は数psu程度変化するものの、その変化率に比較しクロロフィル濃度は数倍にも大きく変動することが分かった。これはムール貝による捕食の効果が極めて高いことを示すものであり、干潟域に広く薄く広がった高いクロロフィル濃度の海水が効果的にムール貝の成長に寄与している可能性が高いことが分かった。

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Published: 2010-02-01   Modified: 2016-04-21  

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