2007 Fiscal Year Annual Research Report
トリパノソーマ原虫の薬剤耐性と原虫遺伝子多型の解析
Project/Area Number |
18405037
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小沼 操 Hokkaido University, 名誉教授 (70109510)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 和彦 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 准教授 (90250498)
井上 昇 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 准教授 (10271751)
今内 覚 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教 (40396304)
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Keywords | トリパノソーマ / 薬剤耐性 / 抗原虫薬 / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
トリパノソーマ原虫症流行地のザンビアとジンバブエ国境付近のローワザンベイジ地方で調査した。ツェツェトラップを用いてツェツェバエ(Glossina pallidipesおよびGlossina morsitans)を採取し、DNAを抽出した。得られたツェツェバエからのトリパノソーマ遺伝子陽性率は、Trypanosoma bruceiは18.2%(90/492匹)、Trypanosoma vivaxは2.8%(14/492匹)およびTrypanosoma congolenceは7.3%(36/492匹)であった。トリパノソーマ感染ツェツェバエ112匹中41匹(36.6%)より哺乳類動物由来遺伝子が検出され、その吸血宿主は、ヒト(Homo sapiens)、アフリカゾウ(Loxodontacyclotis)、アフリカバッファロー(Syncerus caffer)、イボイノシシ(Phacochoerus africamus)、クードゥー(Tragelaphus strepsiceros)およびローンアンテロープ(Hippotragus equinus)であった。ヤギについてトリパノソーマ遺伝子の検出を行なったところ、Trypanosoma bruceiは40.6%(35/86頭)、Trypanosoma vivaxは4.6%(4/86頭)およびTrypanosoma congolenceは16.3%(14/86頭)であった。今回の調査で、ローワザンベイジ地域において採取したツェツェバエより、高率でトリパノソーマ遺伝子が検出された。 この他、フィリッピン(水牛からの5株)ならびにパラグアイ(乳牛からの3株)から得られたトリパノソーマDNAについても解析を進めている。
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Research Products
(4 results)
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[Presentation] ザンビア共和国におけるトリパノソーマ症の疫学調査とその伝播経路の探索2007
Author(s)
目堅博久, 今内覚, R. Odbileg, M. Simuunza, M. Chembensofu, W. Witola, M. Tembo, H. Chitambo, 井上昇, 小沼操, 大橋和彦
Organizer
第144回日本獣医学会学術集会
Place of Presentation
北海道江別市(酪農学園大学)
Year and Date
20070902-04
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