2008 Fiscal Year Annual Research Report
内臓リーシュマニア症の早期発見・早期治療のための基礎的応用的研究
Project/Area Number |
18406013
|
Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
伊藤 誠 Aichi Medical University, 医学部, 准教授 (90137117)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 英作 愛知医科大学, 医学部, 教授 (70153187)
|
Keywords | リーシュマニア症 / 免疫診断 / 尿検体 / LAMP法 / バングラデシュ / 国際研究者交流 |
Research Abstract |
(1)尿診断法による住民検診および追跡調査 過去2年間にわたり、Rajshahiに加え、内蔵リーシュマニア症の最大の流行地であるMymensinghで、尿診断法を使った数千人規模の疫学調査を行った。この疾患の発症予知や予防や治療効果の予測に開発した尿診断法を利用するために、(ア)内臓リーシュマニア症の早期発見に尿診断法が役にたっているかどうかを確認し、(イ)抗体陽性者の中で、発症する者と発症しない者の差は何か調査することを目的に尿検体の収集を行い、現在解析中である。 (2)機器を用いない尿診断法を使った検査体制の普及のため、長期保存が可能な尿を検体とする、検査キットを作成することが出来た。 (3)確定診断法としてのLAMP(Loop-mediated Isothermal Amplification)法の応用 VL症患者血液から得られたDNAを用い、LAMP法ではnested PCRと同等の感度で原虫DNAの検出が可能であることを明らかとした。さらに50人のVL症患者から経時的に得られた治療前、治療後の血液を用いて、治療による原虫の変化をPCR法、LAMP法で解析中であり、LAMP法による治療効果の判定ができるものと期待される。 (4)VL症を媒介するサシチョウバエの発生消長、感染率を明らかにするため、バングラデシュのサシチョウバエのPCR法による種の同定法ならびに感染の有無の検査法を、山口大学獣医学部の加藤大智准教授の協力を得て、確立した。これにより、Phlebotomus argentipes、P. papatasiとSergentomyia spp.の鑑別が可能となった。これらの方法を用いて、VL症流行地であるマメンシン地区から採取された1500匹のサシチョウバエの種の同定、ならびに感染の有無を検査し、現在そのデータを解析中である。
|
Research Products
(19 results)