2007 Fiscal Year Annual Research Report
階層間協調設計による無線センサネットワークのための省電力通信プロトコルに関する研究
Project/Area Number |
18500052
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
太田 能 Kobe University, 工学研究科, 准教授 (10272254)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉本 雅彦 神戸大学, 工学研究科, 教授 (30324099)
川口 博 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (00361642)
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Keywords | センサネットワーク / メディアアクセス制御 / 経路制御 / 通信プロトコル / 超低消費電力 / LSI開発 / 長波標準電波時刻同期 / 製造ばらつき |
Research Abstract |
今年度は,無線センサネットワークノード用LSI開発を始めるにあたり,消費電力を削減するためのプロトコル提案とシミュレーションによる性能評価をおこない,また一部はプロトタイプとしてハードウェア実装をおこなった.また,LSI実装のためのRAM,マイクロプロセッサ,RF回路,ベースバンドプロセッサの開発を平行しておこなった.本申請で主眼とするプロトコル開発としては,まず,低消費電力電波時計LSIを活用することで消費電力を削減できる同期型メディアアクセス制御(I-MAC:Isochronous-Medium Access Control)を提案し,そのプロトタイプ実装をおこなった.また,I-MACの利用を前提として,起動周期の異なるマルチパス経路制御方式を提案し,その有効性を検証した.無線機はデータ送受信をおこなっていない場合でもデータ送受信をおこなっている場合と比べて無視できないほど電力を消費する.この点に着目し,定期収集型センサネットワークのための送信タイミングをスケジューリングする方式を提案し,その有効性を示した.無線センサネットワークのための経路制御では経路発見のためにフラッディング方式をベースとしたブロードキャストプロトコルが利用される場合が多い.従来方式に比べて,発見される経路のホップ数を増やすことなく無駄なパケット再送信を防ぐことが可能なブロードキャストプロトコルを提案し,その有効性を示した.経路制御におけるデータ集約に適したハードウェア構成として,分割RAM構成を提案し,その有効性を示した.
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