2008 Fiscal Year Annual Research Report
大規模分散システムにおける協調型並列メタヒューリスティックス計算手法の研究開発
Project/Area Number |
18500059
|
Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
名嘉村 盛和 University of the Ryukyus, 工学部, 教授 (80237437)
|
Keywords | 並列処理 / メタヒューリスティックス / 進化計算 / タブーサーチ |
Research Abstract |
(1)並列シミュレーティッドアニーリングにおける協調並列処理 平成19年度に開発した並列シミュレーティッドアニーリング(SA)を改良し、大規模な分散システムに対応できるようにした。複数のSAプロセスをグループ化し、グループ内で一点スタートによる多点探索を行う事で、探索の頑強性をより高める事ができた。また、グループ間協調では、グループ毎に探索空間の複雑さを計測し、それをもとに、グループ間でプロセス数の調整を行うメカニズムを導入した。探索の複雑さは、単位ステップあたりの解の改善度を探索負荷率として定義し、グループ毎に平均をとった。計算機実験により、提案手法の有効性が確認できた。 (2)解の多様性を維持する遺伝アルゴリズムの並列処理手法の開発 島モデルにおける解の多様性とマイグレーションの影響を調査し、並列処理手法の改善を図った。提案している並列処理手法では、木構造の階層に基づいたマイグレーションを用いている。そこで、木構造の一つであるライントポロジーの島モデルにおいて、解の多様性がどの程度維持されるのかを、計算機実験によって評価した。実験結果より、解の多様性の維持と探索の性能の間に強い相関があることが分かった。これにより、解の多様性を維持する提案並列処理手法の有効性を示した。 (3)メタヒューリスティックスの応用 メタヒューリスティックスの応用研究として、分散さとうきび圃場における資源配置と農作業計画のための計算手法を開発した。開発した手法は、農作業に必要な農業機械、作業員等の資源を配置するとともに作業計画をたてる必要があるため、提案手法では、二段階方式を採用した。まずシミュレーティッドアニーリングによって、資源を配置し、それをもとに遺伝アルゴリズムによって具体的な作業計画をたてるものである。計算機実験の結果、提案手法は効率良く資源割当と作業計画を計算できることが分かった。
|
Research Products
(11 results)