Research Abstract |
本研究では「コンテクスト情報を活用した事例ベース推論の枠組みをモデル化し,事例に基づくプログラミング自動評価・自動アドバイスのドメインにおいて,そのプロトタイプシステムを実装して,有効性を検証すること」を目的として研究を進めている, 今年度は,事例に基づくプログラミング自動評価分野において,問題や事例を共有することを考え,システム環境全体を検討した.その結果,グローバルレベル,組織レベル,授業レベルの3つのレベルから構成される環境を定義した,グローバルレベルは共有のための最上位レベルである,組織レベルは,大学,学部,学科等の授業や研修を実施する組織を表す,授業レベルは一つの授業を表し,そこで複数の課題(問題)が出題される,これらのレベルのそれぞれがコンテクストを規定する要因に成り得る.これらのレベルでどのような情報が,どのようにやり取りされるかを検討し,コンテクストとして保存すべきデータを洗い出した. また,プロトタイプシステム実装に向けて,システムで利用するデータ,すなわち授業情報・問題情報・事例・事例インデックス・学生レポート等を扱うためのデータ構造を定義した.また,それらを格納するためのテーブルを定義した.さらに,システムで利用するデータのうち,問題情報と授業情報を管理するためのウェブベースのシステムを開発した.開発にはMySQLとPer1言語を使用した,科学研究費補助金で購入したサーバに,開発した問題情報・授業情報管理システムをインストールして,その動作を確認した. 次年度は,事例べ一ス推論法のモデル化にっいて検討を行うとともに,提出機能付きシミュレータの実装,学生のレポート管理システムを実装したい.
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