2007 Fiscal Year Annual Research Report
パターンの関数表現による実環境中の物体の高速・高精度探索
Project/Area Number |
18500125
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大町 真一郎 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 准教授 (30250856)
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Keywords | パターン認識 / コンピュータビジョン / テンプレートマッチング / 多項式 / 部分空間法 / 画像検索 / ウェーブレット変換 / 物体探索 |
Research Abstract |
自ら移動して環境の情報を積極的に取得して行動する知能ロボットへの応用を想定し、映像を用いた実環境中の物体の頑健でかつ高速な探索法を開発することを目的として研究を行った。前年度の研究により、画像を多項式で表現する手法、および、多項式を用いて探索を高速に行う方法を開発した。本年度は、探索の高精度化を目的とし、前年度開発した探索アルゴリズムの改良を行なった。また、開発した手法の信号処理の分野への応用について検討した。 1.探索の高精度化 本手法では画像を多項式で近似して探索に用いるため、近似誤差の影響が避けられない。また、一般に画像パターン認識では単一の画像を用いるよりも、複数の画像を用いて統計的に適切な認識結果を得る方が一般に性能が良い。これらを考慮し、提案手法を部分空間法に適用する手法を提案した。部分空間法では、複数の学習パターンからそのパターンを表わす基底を構築し、基底への射影成分を求めることで認識を行なう。これにより認識精度が向上するだけでなく、一般に基底は低周波成分の多いパターンとなるため、多項式による近似精度も向上し、近似誤差の問題も解決できる。実際に画像探索の問題に適用し、探索精度が向上することを確認した。 2.信号処理への応用 本手法の考え方を、代表的な信号処理の手法である連続ウェーブレット変換の高速計算に応用することを可能とした。多項式を用いた内積計算の高速化法を拡張し、連続ウェーブレット変換に必要な積分計算を高速化する手法を開発した。画像を用いた2次元連続ウェーブレット変換の問題に適用し、従来法と比較して100倍程度の高速化が可能となることを確認した。
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Research Products
(32 results)