2006 Fiscal Year Annual Research Report
ソフトコンピューティングの性能強化と学習オートマトンの活用ー非定常環境への挑戦
Project/Area Number |
18500173
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
馬場 則夫 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (30035654)
|
Keywords | 階層構造学習オートマトン / ソフトコンピューテイング / ニューラルネット / 非定常環境 / 学習と適応 |
Research Abstract |
ソフトコンピューテイングは、知能システムを構築する際に欠かすことのできない重要な技術である。 ところで、ソフトコンピューテイング技術の実際問題への応用を試みる際に、特に重要となってくるのは、"非定常環境への対応をどうするか"ということであろう。本研究では、非定常環境というやっかいな問題に適切に対処するため、学習オートマトンを活用することを試みている。 以下に、18年度に行った研究実績の概要を記すこととする。 1)非定常複数教師環境中において動作する階層構造学習オートマトンについて考察し、収束性の優れた学習アルゴリズムを提案した。そして、環境の特性が急に変化するような場合や最適パスが時間の経過と共に変るようなロボットの迷路通過問題を考え、それらの非定常環境における提案アルゴリズムの適応能力をこれまでに提案されたアルゴリズムと数多くの計算機シミュレーションにより比較した。そして、本研究で提案されたアルゴリズムがこれまでに提案されたアルゴリズムより優れていることを確認した。(N.Baba and Y.Mogami, IEEE Trans.SMC-Part B, pp.781-794,2006等を参照されたい。) 2)本研究計画では、株価予測、コンピュータゲーミング、知能ロボットといった幾つかの(実データを含む)具体的な問題への応用を通じて、融合方法やオートマトンの学習アルゴリズムの有効性を確認したいと思っている。 そこで、こうした目的を達成するため、18年度は、強度の非定常環境を内包するような問題に対し、ソフトコンピューテイング単独で(本研究の場合は、(学習オートマトンの力を借りずに)ニューラルネットや進化計算法単独で)どのような対応が可能となるのかを調べることを試みた。具体的には、株価予測とコンピュータゲーミングを対象とした研究を行った。 そして、前者の問題に対しては、"NNsをうまく活用することにより、ゴールデンクロス&デッドクロスの早期発見が可能となりうる。"という結果を導いた。(馬場、西田、甲斐、電気学会論文誌C、pp.1324-1331等を参照されたい。)又、後者の問題に対しては、"ゲームプレーイングをより興味深くするために、進化計算の活用が極めて効果があることを確認した。(N.Baba, L.C.Jain, H.Handa, Editors, Advanced Intelligent Paradigms in Computer Games (Springer-Verlag,刊行予定)の第2章等を参照されたい。)
|
Research Products
(7 results)