2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500194
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
養老 真一 Osaka University, 法学研究科, 准教授 (30240831)
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Keywords | 法情報 / 自動分類 / 機械学習 / SVM |
Research Abstract |
インターネット上で検索エンジンを利用すれば多くの法情報が得られるが、そこには多くの不要な情報が含まれている。この研究はこれらを何らかのカテゴリに自動的に分類し提供することで、利用者の検索効率を上げるとを目的としている。具体的にはSupport Vector Machine(以後SVM)と呼ばれる、機械学習による自動分類アルゴリズムを用いた文書分類法が、法情報に適用できるかどうかの研究を行っている。 今年度は前年度作成した法情報SVM実験システムをしようして、実際に法情報の自動分類の実験を行なった。その結果は以下のとおりである。まず、一般の法情報以外の情報と法情報の分類実験をおこなった。具体的には一般の情報のサンプルとして新聞記事のデータを、法情報として判例や法令の情報を収集して実験をおこなった。その結果、パラメータを調節することで、ある程度の精度で一般情報と法情報を分類できる可能性を示す事ができた。この結果はインターネットから法情報のみを選択的に収集する可能性を開くものである。 つぎに、法情報自身の分類の実験をおこなった。具体的には法情報を判例情報と法令情報に自動分類する実験、および判例情報を民事と刑事に自動分類する実験を行なった。前者については、概ねある程度の精度で分類する可能性を示すことができた。一方、後者についてはよい精度で分類するところまではいかなかった。これは法情報のより詳しい分類には、たんなる語句情報だけでなく、それ以外の、例えば語句の位置情報などを取り入れる必要性を示唆するものである。
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