2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500405
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
浦邉 幸夫 Hiroshima University, 大学院・ 保健学研究科, 教授 (40160337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮下 浩二 広島大学, 大学院・保健学研究科, 講師 (40403604)
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Keywords | 膝前十字靱帯損傷 / ACL損傷 / スポーツ外傷予防 / 介入効果 / 外傷発生率 / 女子バスケットボール選手 |
Research Abstract |
膝前十字靭帯(ACL)損傷の頻発するスポーツである高校女子バスケットボール選手を対象に、ACL損傷予防プログラムを実施した。広島県高体連に所属する女子バスケットボール選手の協力を得て、介入研究を行った。研究の趣旨に賛同の得られた対象に対して年齢、身長、体重、下肢アライメント、バランス能力、筋力、ジャンプ能力、固有感覚機能などの測定を行った。測定項目に差がないように高校女子バスケットボール選手を無作為にエクササイズ実施群200名とエクササイズ非実施群200名に分けた。エクササイズ群にはバランスエクササイズ、筋力増強エクササイズ、ジャンプエクササイズを含めた10分間のオリジナルのプログラムを毎回の練習時に実施してもらい、それを1年間継続した。両群で1年後に同様の測定を実施した。研究期間中の練習時間を記録し、ACL損傷の発生数、1,000練習時間あたりの発生率、発生状況を記録した。エクササイズ群については、3か月毎にバランス能力、筋力、全身反応時間、ジャンプ能力等を測定した。 1年目のエクササイズ実施群のACL損傷は前年の発生率より半減し、エクササイズ非実施群と比較しても半減していた。2年目は異なった各100名の対象で測定を行ったがやはりエクササイズ実施群はエクササイズ非実施群の約1/2のACL損傷発生率であった。また、2年間継続して測定が可能だった者はそれぞれ約100名だったが、発生率は1年目と差がなく、効果が継続していた。 バランス能力、筋力、全身反応時間についてはエクササイズ実施群では明らかに測定値の改善がみられ運動能力の向上が確認できたが、エクササイズ非実施群では差はなかった。 対象は限られた対象ではあったが、2年間にわたりACL損傷予防プログラムを実施し、実施しない場合より損傷率が半減することを示すことができ、このようなプログラムがACL損傷を予防する可能性が示された。
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Research Products
(5 results)