2007 Fiscal Year Annual Research Report
体育学習の効果を高めるデジタル・コンテンツ利用方法に関する研究
Project/Area Number |
18500465
|
Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
賀川 昌明 Naruto University of Education, 学校教育学部, 教授 (90116799)
|
Keywords | 体育学習 / デジタル・コンテンツ / 利用方法 / 授業実践 / 学習指導計画 / 学習の場 / 教授行動 / 効果 |
Research Abstract |
体育学習におけるデジタル・コンテンツの効果的な利用方法を検討するため、Webページ等で公開されている授業実践報告から体育授業モデルを構築し、その効果を検討した。 モデル策定にあたっては、(1)学習指導計画(2)学習の場の設定(3)教授行動の観点から分類し、それぞれについて代表的な事例を参照「した。そして、本年度は主に運動のモデル提示ためにデジタル・ゴンテシツを使用ずる「モデル提示型の単元として表現運動、学習者の学習課題に応じた技術的ポイント・練習方法等を提示するためにデジタル・コンテンツを使用する「つまずき提示型」の単元として器械(マット)運動を対象とした授業実践を行った。 授業実践の様子はパソコンによる無線コントロールが可能なネットワークカメラで録画し、それらを再生しながら学習者の様子や教師の教授行動を分析した。・分析に際しては、学習者の「体育的効果」という観点からカテゴリーを作成し、教師の教授行動との関連を検討した。 その成果としては、次のようなことが挙げられる。 まず、つまずき提示型授業の場合、学習指導計画としては教師による一斉指導型の授業になるこどが多く、教師が提示した課題の理解を促進するような形でデジタル・コンテンツが使用される。したがって、その場合に学習者全体に提示可能な機器の準備と場の設定が必須となる。また、その後のグループ活動に必要とされる機器と場を準備することにより、その効果はより大きくなることが示された。 一方、「つまずき提示型」授業あ場合、学習指導計画としては学習者の課題に応じだグループ学習型の授業になることが多く、学習者個々のつまずきに対する解決策を提示する形でデジタル・コンテンツが使用される。したがって、学習者個別の課題に対応する機器と場の設定が必要とされるとともに、それらと学習者の認識をつなげるための教師の支援(教授行動)が重要になってくることが示された。
|