2008 Fiscal Year Annual Research Report
体育学習の効果を高めるデジタル・コンテンツ利用方法に関する研究
Project/Area Number |
18500465
|
Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
賀川 昌明 Naruto University of Education, 大学院・学校教育研究科, 教授 (90116799)
|
Keywords | 体育学習 / デジタル・コンテンツ / 授業実践 / 教授行動 / データベース |
Research Abstract |
デジタル・コンテンツを使用した先行授業実践の検討結果から授業モデルを策定し、それに基づいた授業実践を行った。本年度は、以前に作成した「マット運動学習支援ソフト」を使用し、教職経験やデジタル・コンテンツを使用した体育授業経験の多い教師と少ない教師とを対象に、その教授行動におけるデジタル・コンテンツ使用に関わる発言内容を分析・比較した。 その結果、経験の豊かな教師では、デジタル・コンテンツの持つ情報と学習者の認識とをつなぐ発言が多いのに対し、経験の乏しい教師では、それに関わる発言が少ないことが示された。また、その関わり方においても、経験の乏しい教師の場合は、課題提示や技術ポイントを一方的に指示する傾向が強く、学習者の主体的な学びを引き出すための働きかけが少ないことが示された。また、経験の多い教師が持つクラスの児童は、経験の乏しい教師が持つクラスの児童に比べてデジタル・コンテンツの有効性を肯定する比率が高かった。これらのことから、デジタル・コンテンツを有効に活用するためには、デジタル・コンテンツが持つ情報と学習者の認識とを繋ぐ教師の働きかけが重要であることが示唆された。 また、今回の研究において得られた成果を広く社会に還元するため、それらをできる限りデジタル・データ化した。たとえば、紙媒体で得られた情報はスキャナでパソコンに取り込み、HTML書類に組み込んだ。また、授業の様子や運動の様子を録画したビデオのうち、VHS等のアナログ・データはデジタル・ビデオカメラでダビングすることによってデジタル・データ化した。そして、これらのデータをWebページ作成ソフトDreamweaver4, Fireworks4(Macromedia社)によってHTML書類化し、本学のネットワーク上の固定アドレスに接続されたサーバー(PowerMac G4)にアップロードした。
|
Research Products
(2 results)