2009 Fiscal Year Annual Research Report
地域スポーツ文化の価値創造のための地域社会とスポーツ組織の有機的関係構築~地域社会におけるプロ・企業・地域・民間のスポーツクラブの役割と課題~
Project/Area Number |
18500499
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Research Institution | Osaka University of Health and Sport Sciences |
Principal Investigator |
藤本 淳也 Osaka University of Health and Sport Sciences, 体育学部, 教授 (40257895)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富山 浩三 大阪体育大学, 体育学部, 教授 (10264988)
古澤 光一 大阪体育大学, 体育学部, 准教授 (90368168)
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Keywords | 地域スポーツ / スポーツ文化創造 / 地域社会 / スポーツ組織 / スポーツクラブ |
Research Abstract |
本研究の目的は、地域社会とスポーツ組織の有機的な関係について、地方自治体、スポーツ組織、そしてスポーツ消費者に注目し、地域スポーツ文化価値の創造のための地域社会におけるスポーツ組織の役割と課題について、スポーツマーケティングの価値創造理論とスポーツ消費者行動論及び地域社会構造論の視点から検討することであった。 分析の結果、地域の自治体とスポーツ関連組織が、地域のスポーツ消費者を効果的に刺激していくことによって、「地域愛着心」という二次的価値を創造・強化できる可能性が示された。つまり、地域内のスポーツ組織は単体としての活動を考えるのではなく、地域活動を充実させ、地域内のスポーツ情報を共有することによって、各スポーツ組織は地域の誇りとなり、地域住民から親しまれる存在となる。また、地域愛着心を高めるツールとして、トップスポーツチームの活動をサポートし、その他の地域内のスポーツ組織との連携を強めることの有効性が推察された。 地域文化は、住民の日々の暮らしに精神的な豊かさや感動、生きる喜びを与え、人々の心のよりどころとして連帯感をはぐくみ、共に生きる社会の基盤を形成する役割を担っている(文化庁資料を修正して引用)。スポーツを地域文化として充実させるためには、この役割を果たす仕組みを地域で作り上げる必要がある。そのためには、地域で活動するスポーツ組織間の連携を深め、情報を提供・共有することによる、それぞれの組織が抱えるスポーツ消費者への効果的な刺激が重要であることが本研究で示された。また、その中心的な担い手として自治体には、地域内の様々なスポーツ組織を有機的に関係づけ、地域住民の地域への愛着心の向上と、地域全体の活性化に努めていく役割が期待される。
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Research Products
(7 results)