2007 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の自立支援・認知症緩和をめざす療法的料理活動のプログラムの開発
Project/Area Number |
18500645
|
Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
湯川 夏子 Kyoto University of Education, 教育学部, 准教授 (40259510)
|
Keywords | 認知症 / 医療・福祉 / リハビリテーション / 料理 / 高齢者 / 料理療法 / 調理 / アクティビティ |
Research Abstract |
本研究の最終的な目標は、「料理療法」の確立である。これは、料理活動を介して心身の障害の機能回復・症状の改善や情緒の安定、豊かな人間関係の構築と生活の質(QOL)の向上を期待するものである。本研究では高齢者を対象として、「自立支援」および「認知症緩和」に有効な「料理療法」の方法論の開発をめざしている。 今回の申請期間中においては、昨年度に引き続き、協力施設にて入居高齢者(一般および認知症高齢者)を対象として定期的に料理活動の介入調査を実施し、実施状況を観察・記録・評価を行った。その結果、効果評価方法については、若干の修正をおこなった。 また、同施設で2004年から2008年3月までに認知症高齢者を対象としておこなった料理活動の全メニューについて、実践後に毎回おこなっている内容評価とコメントをもとに、集計・分類をおこなった。成功するメニューの要因は、過去によく家で作った料理、祝い事などハレのごちそう、季節感のあるもの、包丁操作の多いものであった。またデザートなども喜ばれた。1回の調理時間は90分以内に収まることが望ましく、参加者の人数・能力に応じて、料理の難易度や品数に加えて、作る分量を調整することも重要であった。また、巻き寿司などのように工程が多く難易度が高いものでも、高齢者の好物であり普段の食事では提供しにくい献立は人気メニューであり、工夫をして実施することが望まれる。実施可能な作り方に修正し、その再評価を次年度行う予定である。
|
Research Products
(3 results)