2006 Fiscal Year Annual Research Report
初中等教育と大学教育の連携による物理教育の相互接続の改善
Project/Area Number |
18500654
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
覧具 博義 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (50302914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合田 正毅 新潟大学, 工学部, 教授 (60018835)
新田 英雄 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50198529)
三沢 和彦 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (80251396)
箕田 弘喜 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (20240757)
平島 由美子 横浜国立大学, 教育人間科学部, 講師 (60242377)
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Keywords | 物理教育 / 大学教育 / 初中等教育 / 理科教育 / 物理実験 / 教師教育 / 素朴概念 |
Research Abstract |
本研究課題は,大学と高校以下の物理教育について,それぞれの教育現場の教員が連携してその問題点や課題を分析・検討し,相互の接続性の改善の具体策を提言し,実践により効果を検証することを目指している。研究代表者・分担者に加えて,研究協力者として,湯口秀俊(大宮高校),右近修治(横浜桜陽高校),岸澤眞一(越谷北高校),石井登志夫(北本高校)の各氏をはじめ10数人の高校及び小中学校教員の参加を得て研究グループを形成している。 平成18年度には,8月に東京で開催された物理教育国際会議ICPE2006に参加し,国内外からの参加者と研究交流した。研究グループメンバーが発表した講演及びポスターの多くが平成19年度発刊予定の会議講演録に採択された。 上記国際会議での交流を機に,米国のRedish教授を中心にした,認知心理学の成果を取り入れた多角的な物理教育の研究と実践("Physics Education with Physics Suite (PEPS)")に注目し,その研究を以降の重点課題にすえることにした。これは,その考え方が,大学,高校,さらに初中等教員の物理教育にとって有用と考えられるためである。 8月以降5回の研究会を開催し以下の事項を中心に研究発表及び討論を行った。 1)Redish著書"Physics Education with Physics Suite (PEPS)"の内容検討 特に,学習者の既得の素朴概念・誤概念の学習への影響,文脈をふまえた(context led)カリキュラムの在り方,教員・学習者間および学習者相互のコミュニケーションの促進手法について 2)普遍的にみられる素朴概念・誤概念の調査・評価のためのテスト問題 3)学習指導要領の存在や入試対策など日本での教育条件を考慮した教育現場の授業への導入可能性 4)先進エレクトロニクス及びコンピュータ技術を利用した物理実験機器 これらの検討をふまえて,研究授業によるPSPE教育手法の実践的評価,普遍的にみられる素朴ないし誤った物理概念のデータベースの試験的作成,物理実験機器の比較評価などを中心とするH19年度の調査研究計画を策定した。
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Research Products
(13 results)