2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500780
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
黒木 貴一 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (40325436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯 望 西南学院大学, 人間科学部, 教授 (10159808)
後藤 健介 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助手 (60423620)
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Keywords | 人工衛星データ / 斜面崩壊 / 土地被覆分類 / デジタルカメラ / QuickBird / GIS |
Research Abstract |
GISを介してリモートセンシングと地形学・地質学の成果を融合させた斜面特性の評価を行った。 太宰府市の四王寺山の斜面を含む広範囲に対し土地被覆分類図を作成しLANDSATとQuickBirdの解像度の違いによる判読効果の違いを確認した。その結果、全体的に高解像度のQuickBirdデータの方が分類精度は高かった。また近赤外域を含む分類では、可視光線域のみによるものより精度は高かったが、高解像度ゆえに影の部分が水域と誤分類される場合が見られた。逆に影を分類項目に加えて分類すると、水域を影と誤分類してしまう場合が見られた。さらに四王寺山の斜面に対して市販の標高データ(国土地理院、北海道地図、国際航業)による3D画像を作成し、各地形表現を比較した。植被のある場合、北海道地図のデータによる地形判読が最も容易だった。しかし植被が無い場合は、国際航業のレーザデータが最も有用と思われた。 佐賀県相知町の災害地を対象に空中写真による各種分析を実施した。写真画像をオルソ化し3D表現すると、斜面崩壊地の地形特性を容易に判読できた。またオルソ画像のカラー分解データから土地被覆分類(乾いた土砂、湿った土砂、森林(広葉樹、針葉樹)、水田、草地、建物、道路、河川)し、土石流の災害地が乾いた土砂(粗粒な土砂と流木)と湿った土砂(細粒な土砂)で識別できることが分かった。 デジタルカメラによるバンド別データの取得と解析方法(フィルターを使用する撮影、GISでの画像演算、独特の画像幾何補正)を考案した。この手法を一般山地、火山地、カルスト台地の斜面に対して適用し斜面特牲の評価ができることを示した。 課題として幾何補正後でも広範囲に対するQuickBirdデータは山地部でずれが大きく、斜面特性の評価に利用し難いことが分かったため、撮影時期の異なる画像位置を合わせる工夫の余地が残された。また分類精度の向上には11bitデータ使用の試みも課題である。
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