2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18500780
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
黒木 貴一 Fukuoka University of Education, 教育学部, 准教授 (40325436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯 望 西南学院大学, 人間科学部, 教授 (10159808)
後藤 健介 長崎大学, 熱帯医学研究所, 助教 (60423620)
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Keywords | 衛星データ / 斜面 / 土地被覆分類 / GIS / Terra / ASTER / オーバーレイ / マルチスケール / DEM |
Research Abstract |
島原市の雲仙を主な対象地域としGISを介してリモートセンシングと地形学・地質学の成果を融合させた斜面特性の評価を行った。 斜面に衛星データを適用する際の問題点を検討した。衛星データ(Terra/ASTER)を用いた環境指標(NDVI、NDWI、NDSI)解析などを行い、その結果を現地調査結果と照合し検証した結果、環境指標の季節変化度合と実態との差、判読時の誤判読の注意点などを確認できた。 斜面に関する研究や教育で実用的・簡便な地形解析手法の開発を目ざし、複数年の大縮尺の地図を用いて、等高線のGISデータ化による地形変化量抽出(1995〜1993、2005〜1995)を試みた。その結果、10mグリッドで地形(例:ガリ、溶岩ドーム等)が発達していく様子を定量的に視覚化でき、その侵食量も算出できた。 LANDSAT/TMの複数年(同季節)の差分データを用いて、オーバーレイ法による地域区分を実施し、斜面の地形など土地条件との対応関係を検討した。ここではNDVI変化を自然分類する点、2時点間の差分データをオーバーレイする点で地域区分法を工夫し、NDVI変化が地形および地形変化によく対応することを示した。 Terra/ASTERの異なる季節データ(同一年)を用いて、階層性を考慮するマルチスケール区分法による地域区分を実施し、その効果を確認した。その結果、NDVIの季節差分を除算した余りの分布から複数の土地被覆区分スケールの存在を視覚化できること、2段階の土地被覆区分法で地形に関わるより現実的な土地被覆区分を実施できることが分かった。 また海の中道のレーザーデータによるDEMで最近5年間の地形変化量を抽出し、その精度や地形変化を分析し、それをALOSデータのNDVIなどと比較した。その結果、沿岸流による砂丘の侵食と砂の運搬で海岸の凸地形の北東部に堆砂が進んだこと、海浜の堆砂や海食崖の後退が生じる場所の背後に砂の移動が見られることなどが分かった。
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