2007 Fiscal Year Annual Research Report
人間的側面研究に基づくヒグマ保護管理の社会実験-北海道渡島半島地域住民との協働-
Project/Area Number |
18510030
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
丸山 博 Muroran Institute of Technology, 工学部, 教授 (70281871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
亀田 正人 室蘭工業大学, 工学部, 准教授 (20169642)
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Keywords | 環境政策 / 野生生物保護管理 / ヒグマ / 住民参加 / 予防 / 渡島半島 |
Research Abstract |
初年度(昨年度)は対象地域全体の住民意識調査(アンケート調査)を行うとともに、特にヒグマの出没と被害が頻発する特定地域を選定して住民意識調査(アンケート調査)、各種関係者への聞き取り調査、およびヒグマ出没・被害発生現場の検証を行った。これらのうち後二者により得られた情報については一応の整理を終えた。また、二つの住民意識調査についても部分的に分析を終えた。 本年度は、二つの住民意識調査の結果分析を行った。これにより、住民主導型の予防体制構築の可能性と依拠すべき基盤をある程度明らかにすることができた。そのうちヒグマ出没地域対象の住民意識調査の結果を論文として発表した。また、それと現場の検証、聞き取り調査の結果を合わせ、International Association for Bear Research and Managementの年次大会(メキシコ開催)において発表した。 それらと並行して、社会実験を開始するために二つの作業を開始した。一つは、ヒグマの生態研究を行っている研究協力者などの協力を得ながら、特定地域での予防策として利用可能な各種手法を選定することであり、もう一つは、特定地域住民の中に予防体制構築に参画する住民を見出してその組織化を働きかけることである。 後者は少なからぬ住民の同意と協力、そしてその核となる人物の出現を必要とする。今年度、核となりうる人物群を一部見出すことには成功したと考えているが、地域内における影響力は限られており、そのような状況下で具体的にどのような手法を採るべきか検討している段階である。
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Research Products
(4 results)