2007 Fiscal Year Annual Research Report
生分解性キレート剤を用いた植物プランクトンの増殖制御技術の開発
Project/Area Number |
18510071
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長谷川 浩 Kanazawa University, 自然科学研究科, 准教授 (90253335)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
牧 輝弥 金沢大学, 自然科学研究科, 准教授 (70345601)
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Keywords | 生分解性キレート剤 / 鉄 / 錯生成 / 植物プランクトン / 海洋 / スペシエーション / 生物学的有効性 / サイズ分画 |
Research Abstract |
1.生分解性キレート剤を添加した海洋植物プランクトンの培養において,生分解性キレート剤が海洋植物プランクトンの増殖に対して及ぼす影響を検討した結果,全ての生分解性キレート剤において成長促進効果が見いだされ,昨年度得られた結果の再現性が確認できた。 2.電位差滴定法によって各キレート剤の鉄及び海水中の主要金属イオンに対する錯生成定数を求めた。これらの化学的因子に基づいて培養中における化学平衡モデルを構築し,海洋植物プランクトンの生長に及ぼす影響と各キレート剤の鉄等に対する錯生成挙動の関係を明らかにした。その結果,EDTA,DPTA等の合成キレート剤を添加した場合は,植物プランクトンの生長は遊離鉄イオン濃度とよい相関を示すのに対して,生分解性キレート剤を添加した場合は,平衡計算より求めた鉄の化学種組成との相関は見いだされなかった。鉄の取り込み速度は,生分解性キレート剤を添加した条件の方が合成キレート剤よりも大きくなる傾向が見いだされたことから,細胞表面におけるキレート剤の分解が鉄の取り込みを促進している可能性がある。 3.2007年6月より,石川県金沢市内の排水などが管理された池に小型メソコスムの設置して,キレート剤の存在が赤潮プランクトンなどの増殖に与える影響を観測した。その結果,何れのキレート剤に関しても,10mMまでの添加であれば植物プランクトンの増加に影響しないことが分かった。また,植物プランクトンの増殖時には鉄や主栄養塩であるリン酸濃度等が著しく減少することを確認できたが,キレート剤の影響に関しては室内実験のような明確な傾向が観測されなかった。これについては,次年度も継続して実験を行い,再現性を確認する予定である。
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[Presentation] Composition of halophilic bacteria survived in bioaerosol2007
Author(s)
T. Maki, S. Susuki, F. Kobayashi, M. Kakikawa, M. Yamada, T. Higashi, C. Hong, Y. Tobo, H. Hasegawa, K. Ueda, Y. Iwasaka
Organizer
Bio Micro World-2007
Place of Presentation
スペイン
Year and Date
2007-11-29
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[Presentation] Ecophysiological analysis of halobacteria in bioaerosol2007
Author(s)
S. Susuki, T. Maki, F. Kobayashi, M. Kakikawa, M. Yamada, T. Higashi, C. Hong, Y. Tobo, H. Hasegawa, K. Ueda, Y. Iwasaka
Organizer
14 th Asian Symposium on Ecotechnology
Place of Presentation
韓国
Year and Date
2007-10-06
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