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2006 Fiscal Year Annual Research Report

触媒水熱ガス化を用いた難燃性有機塩素化合物の分解除去

Research Project

Project/Area Number 18510073
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

中川 浩行  京都大学, 環境保全センター, 助教授 (40263115)

Keywords難燃性有機化合物 / ニッケル / 炭素触媒 / 水熱ガス化 / ジクロロベンセン / 廃水
Research Abstract

市販のメタクリル型のイオン交換樹脂を原料とし、樹脂20gに対して28%アンモニア水5mL加え、硫酸ニッケル水溶液で一昼夜イオン交換を行った。イオン交換後は、樹脂を純水で洗浄し、乾燥させてから10K/minで500℃まで昇温することにより、ニツケル炭素触媒を調製した。このようにして調製した触媒のニッケル含有量は47wt%、ニッケル粒子径は約4nmと非常に多量のニッケルが高分散していた。
水熱ガス化実験は、SUS製の反応管に触媒を充填し、高圧ポンプでオルトジクロロベンゼンを含む模擬廃水を連続的に供給しながら反応温度(200〜350℃)まで昇温し、水熱ガス化を実施した。冷却後常圧まで減圧してから生成したガスはガスバッグ、処理水はガラス製にボトルに回収した。生成ガスはガスクロで分析し、処理水はTOC計で残留炭素分を測定した。
200ppmのオルトジクロロベンゼンのみを含む模擬廃水を流した場合、270℃、9MPa、LHSV=20 h-1で80%が分解・ガス化され、メタン、水素、二酸化炭素が生成した。実験後の触媒のXRD分析より、ニッケルが一部酸化ニッケルに変化していたが、これは水中の溶存酸素によってニッケルが酸化されたと考えられた。実際の廃水では他の有機物もガス化され、還元性の雰囲気になるので、ニッケルの酸化は抑制できる。処理水のpHは約3であり、ガス化された塩素分は塩酸になっていると考えられた。約2%の有機物(フェノール、イソプロパノール、メチルエチルケトン)と200ppmのオルトジクロロベンゼンを含む模擬廃水では、上と同条件で有機物の約50%が分解・ガス化された。この試験を50時間行い、その後触媒のXRD分析を実施したところ、酸化ニッケルの生成は見られなかったが、シンタリングが進行していた。これはガス化によって生成した塩酸によるものと考えられ、その抑制方法を検討する必要があることがわかった。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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