2007 Fiscal Year Annual Research Report
日次POSデータを用いた重大事件ニュースの効果測定
Project/Area Number |
18510116
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
近藤 文代 University of Tsukuba, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (40322010)
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Keywords | 重大事件の定義 / 重大事件のキーワード / デジタル記事データ / POSデータ / 干渉分析 |
Research Abstract |
本研究の目的は重大事件ニュースがPOSデータに表れる消費者の行動に与える影響を測定することである。消費者の行動の記録を重大事件に関連した商品の売り上げと捉え、それと報道との関係について干渉分析を用いてモデル化することを目的とする。研究実施計画では、(1)重大事件の定義、(2)重大事件の選定、(3)POSデータによる干渉分析となっている。新聞を報道媒体とし、朝刊の1面記事掲載による消費者の影響を考えることとし、1面記事掲載回数が多い事件を重大事件と定義した。この手順により定義した2001年の重大事件は同時多発テロ、小泉内閣発足、アフガン空爆、国内初のBSE、外務省・機密費流用、田中眞紀子・外務大臣就任、炭疽菌事件の7件であった。消費者の購買行動に影響を与える重大事件としてBSE問題について取り上げ、精肉のデータはPOSデータに含まれていなかったため、「焼き肉のたれ」のPOSデータを使用して干渉分析を行った。 分析データ期間は2001年7月2日から2002年6月30日までとし、分析対象店舗は京浜地区と近畿地区から2店舗ずつの4店舗で分析を行った結果、統計的に有意なBSE問題のニュースの影響を確認することができた。BSE問題のニュースがいつまで継続するかを測定するために、簡単な方法としてデータの2分割を行った。分析の関係上、ステップ入力(段階的な影響)の説明変数の影響(BSE問題の第一報以降の影響)がなくなる時点でデータを分割したが、分析した4店舗で分割の時点がほぼ一致しており、有益な知見を得ることができた。
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