2007 Fiscal Year Annual Research Report
核酸-蛋白質相互作用様式解明のための化学的手法の確立とsiRNA創薬への展開
Project/Area Number |
18510180
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
南川 典昭 Hokkaido University, 大学院・薬学研究院, 准教授 (40209820)
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Keywords | 核酸-蛋白質相互作用 / RNA干渉 / RNA / 3-ブロモ-3-デアザアデノシン / 7-ブロモ-7-デアザアデノシン |
Research Abstract |
本研究では核酸-蛋白質相互作用解明のための化学的手法を確立し,さらにその手法をRNAiを誘起するsiRNA(short-interfering RNA)による創薬の基盤研究へと展開することを目的とした.初年度である平成18年は,7-ブロモ-7-デアザアデニン(7-Br7-deazaA)および3-ブロモ-3-デアザアデニン(3-Br-3-deazaA)塩基を持つ2'-デオキシヌクレオシド誘導体の合成とそれらを含むオリゴヌクレオチドの合成を行ない,RNase HとNF-kBを用いてDNA-蛋白質相互作用解明のケミカルツールしての有用性を示した.平成19年度は,この方法論をRNA-蛋白質の相互作用様式解明に展開すべく,それぞれのリボヌクレオシド誘導体の合成とそれらを含むsiRNAによる遺伝子発現抑制を目指した.市販のAICA-リボシドを用いて,ヨード化,クロスカップリング反応,続く閉環反応を経由して3-ブロモ-3-デアザアデノシンを合成した.7-ブロモ-7-デアザアデノシンについては対応する核酸塩基部を構築後,グリコシル化反応を経由して目的とするヌクレオシド誘導体を合成した.得られた化合物をアミダイト体へと誘導し,ルシフェラーゼを標的としたsiRNA中の任意の位置に化学修飾体を導入した.それぞれのRNAi効果については現在,評価中であり,RNAi創薬研究の問題点であるオンターゲット効果の増強とオフターゲット効果の回避を目指したい.
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Research Products
(5 results)