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2006 Fiscal Year Annual Research Report

電子インタラクティヴ・アートにおける心身世界に関する総合研究

Research Project

Project/Area Number 18520083
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

加藤 幹郎  京都大学, 大学院人間・環境学研究科, 教授 (60185874)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 田代 真  国士舘大学, 文学部, 助教授 (90221382)
Keywords芸術諸学 / インタラクティヴ
Research Abstract

21世紀の日常生活は、その大部分が電子媒体を通じたインタラクティヴィティ環境を前提に設計され、通信、交通、金融、治安、医療、娯楽等、あらゆる生活基盤産業がヴァーチュアル・リアリティ化され、それが「事実上、現実とたがわない」ものであるというユーザーの実感を保証する最大の手がかりがインタラクティヴィティと呼ばれる、主体(ユーザー)と客体(サーヴィス提供者)との間の「柔らかい」相互干渉性です。しかしながらこのインタラクティヴィティ環境は、真に人間の身体/精神の時空間において自己省察を重ねられたうえで進行しつつある事態ではありません。それゆえ近い将来、闇雲に進行しつつあるこのインタラクティヴィティ環境は、人間の身体/精神になんらかの回復不可能な傷痕を残し、新たな身体/精神機制を構築することになるはずです。以上のことが、もっとも象徴的かつ兆候的に読み取れる領域が、今日「電子インタラクティヴ・アート」と呼ばれる最前衛の芸術様式のひとつです。そこではデカルト的二元論によって規定されてきた近代の心身二元論がきわめて希薄化され、新たな人間の心身機制を産み出そうとしています。インタラクティヴ・アートにおける主体/客体間の相互アクションは主従関係にも前後関係にも因果関係にも還元されない、双発的アクションであり、それは古代奴隷制から近代までが、その社会制度の前提としてきた階層性を解体させるヴェクトルをもっています。
本研究は、以上の全体構想と目的にもとづき、平成18年度、以下の研究成果を上げました。
(1)電子インタラクティヴ・アートと人間心身の哲学的記述。
(2)電子インタラクティヴ・アートの帰納的分類。
(3)電子インタラクティヴ・アートと現実社会の進展の接点と予兆性の解明。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007 2006

All Journal Article (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] ジャンル・スタジオ・エクスプロイテイション2007

    • Author(s)
      加藤幹郎
    • Journal Title

      思想 995号

      Pages: 21-41

  • [Book] 映画館と観客の文化史2006

    • Author(s)
      加藤幹郎
    • Total Pages
      302
    • Publisher
      中央公論新社

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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