2008 Fiscal Year Annual Research Report
浮世絵のリレーショナルデータベース化-初期浮世絵の文字情報の解明-
Project/Area Number |
18520133
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Research Institution | Seisen University. |
Principal Investigator |
武藤 純子 Seisen University., 文学部, 講師 (50424304)
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Keywords | 初期浮世絵 / 版元 / 版元印 / 役者絵 / ボストン美術館 / データーベース |
Research Abstract |
本研究の目的は、浮世絵情報のリレーショナルデータベース化によって、新たな研究成果を得ることである。浮世絵は写楽や北斎など絵師名が表にでて、絵師が作成しているように思われがちであるが、実は出版をプロデュースする版元の役割が一番大きい。そこで本年度は版元と版元印の研究に力を注いだ。研究実施計画に従い、4月〜7月は、国内外の図録等から該当する図版の選定・考証、そして夏季休暇中は休みを利用して、米国ボストン美術館に調査研究に赴き、作品の状態確認と、データ入力のための写真撮影を行った。帰国後、データベースを利用して、版元名と版元印の整理を行うと、時代によって版元印の形や表記がかわり、浮世絵の年代考証に版元印の文字情報が役立つことがわかってきた。まだ全面的な解明には至っていないが、今後も版元印の文字情報を蓄積し、「浮世絵の文字情報の研究」として一冊の研究書にまとめあげたい。 以上のような研究実績のほかに、赴いたボストン美術館において研究協力も果たすことができた。ボストン美術館の浮世絵コレクションは世界最高の量と質を極め、特に初期浮世絵コレクションはほうかに類をみない。同美術館の学芸員と意見交換を行うともに、美術館のデータベースの充実に具体的なアドバイスや版元印の資料提供を果たした。こうした貢献に対して、ボストン美術館のデーターベースには、私の名前や拙著が記されている。浮世絵の調査・研究は、今後も国内ばかりでなく、海外においても重要である。
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Research Products
(1 results)