2006 Fiscal Year Annual Research Report
『テンペスト』受容研究:テキストと言説とインターテキスチュアリティ
Project/Area Number |
18520216
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大島 久雄 九州大学, 芸術工学研究科, 助教授 (80203769)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝山 貴之 同志社大学, 文学部, 教授 (30204449)
古屋 靖二 西南学院大学, 文学部, 教授 (50069712)
高森 暁子 筑紫女学園大学, 文学部, 講師 (40341531)
道行 千枝 福岡女学院大学, 人文学部, 講師 (30331903)
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Keywords | シェイクスピア / 『テンペスト』 / 受容 / インターテキステュアリティ / 批評理論 / 植民地主義 / フェミニズム / 言説 |
Research Abstract |
今年度は、関連する資料を各参加者が収集し、それをもとに研究を進めて、次年度の論文執筆を目指して、国内・国際学会等における研究発表を行った。大島は、インターテキスチュアリティと受容に関する理論的な研究とそのケーススタディ、勝山は労働・植民地言説、古屋はキャラクター論の観点から所有・支配言説、高森はフェミニズム批評の観点から歴史・記憶言説、道行はモンスター・異常出産言説を中心に『テンペスト』受容における諸言説の関連性について分析を行い、シェイクスピア受容研究におけるインターテキスチュアリティの重要性について確認した。 具体的には第8回シェイクスピア国際学会(2006.7.16-21:ブリスベイン)に大島と高森が参加し、大島は、セミナー"The Master-Servant Relationship in Early Modern English Drama"において"The Discourse of Master-Servant Relationships in The Tempest"という題目で、高森は、セミナー"World Feminisms and Shakespeare Studies"において、"Representation of Wartime Femininity in Shakespeare's History Plays"という論題で発表し、各自の論点を検証した。その成果は、九州シェイクスピア研究会例会(2006.9.30:福岡・九州大学)において大島・高森がWSC報告として報告を行った。シェイクスピア協会45周年記念マクラスキー教授『マクベス』セミナー(2006.10.12:京都・同志社大学)においては、インターテキスチュアリティを受容研究に応用したケーススタディとして、大島が、セミナーリーダーの1人として参加し、セミナー司会を行ない、"The Throne of Blood and Kurosawa's Intertextual and Crosscultural Transplantation of Macbeth"という論題で研究発表を行ない、後日、報告書をまとめた。このように受容研究におけるインターテキスチュアリティの理論的な意味を検討するために、『テンペスト』以外の劇作品に関するケーススタディを行うとともに、『テンペスト』受容において重要な意味を持つ王政復古期の受容を理解するために当時のシェイクスピア受容・演劇理論(フレックノー/ドライデン演劇論)についての研究を同時進行させている。九州シェイクスピア研究会例会(2007.1.6:福岡・九州大学)において道行は、担当研究分野に重要な意義を持つ文献を取り上げ、化粧と演劇を主題に書評発表を行った。このような個々の研究を総合するために、『テンペスト』科研プロジェクト研究会(2007.3.3:福岡・九州大学)を大島・勝山・古屋・高森・道行全員参加のもとで開催し、非公式ではあるが新規に中村美樹(大阪大学)も参加し、各自のこれまでの研究成果を報告し、次年度の報告書に向けての研究内容と方法について討議した。同時に九州シェイクスピア研究会例会(2007.3.3:福岡・九州大学)において、勝山が「スコットランドと『マクベス』」という論題で研究発表を行ない、高森が、担当研究分野に重要な意義を持つ研究文献を取り上げながらフェミニズム的視点から書評発表を行った。
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Research Products
(5 results)