2006 Fiscal Year Annual Research Report
「ワイマール映画のなかのハリウッドードイツ国民映画の変容と展開ー」
Project/Area Number |
18520219
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田中 雄次 熊本大学, 文学部, 教授 (60040490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 幹郎 京都大学, 大学院・人間環境学研究科, 教授 (60185874)
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Keywords | ワイマール映画 / ハリウッド / ドイツ国民映画 / 『死滅の谷』 / 『吸血鬼ノスフェラツゥ』 / F.ラング / F.W.ムルナウ / E.ポマー |
Research Abstract |
2006年7月に研究代表者(田中雄次)と研究分担者(加藤幹郎)が、熊本大学において今後の研究に関して綿密な事前調査の打ち合わせを行なった。その結果、研究代表者が8月下旬から9月はじめにかけてドイツのフランクフルトおよびベルリンにおける映画博物館で資料調査を行なうこと、研究分担者が東京国立近代美術館フィルムセンターやアテネフランセにおいて研究員の板倉史明とワイマール期の映画についての共同調査を行なうことを確認し、実施した。このことに基づいて、研究代表者と研究分担者はそれぞれの研究調査を実施した。研究分担者は、2006年7月に中央公論新社から『映画館の観客の文化史』を出版した。研究代表者は2006年10月から11月にかけてワイマール映画を含めた講演を熊本大学公開講座において実施した。また、2006年12月2日(土)に開催された第2回日本映画学会(於:大阪大学)において、研究代表者は総合司会を担当し、研究分担者は『思想』2007年3月号に掲載されることになる「ジャンル、スタジオ、エクスプロイテイションーエドガー・G・アルマー論の余白に-」の報告を行なった。2007年3月までに、上記以外に研究代表者は、熊本大学文学部論叢に「フリッツ・ラング『死滅の谷』(1921)の構造分析-ドイツ国民映画の展開-」を執筆するとともに、科学研究費補助金(基盤研究C)プロジェクト研究『サイレント映画とその時代』を刊行し、そのなかで「ドイツ国民映画の伝統と革新」を執筆した。後者の共著者は、東京国立近代美術館フィルムセンター研究員の板倉史明(「可燃性フィルムに見る日本映画文化史」)と日本学術振興会特別研究員PDの森村麻紀(「初期映画における身体表象」)である。
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