2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520310
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山下 仁 Osaka University, 言語文化研究科, 准教授 (70243128)
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Keywords | 社会言語学 / 敬意表現 / ポライトネス |
Research Abstract |
平成20年度は、まず6月の末にDAAD(ドイツ学術交流会)の顧問、ヴッパータール大学のエヴァ・ノイラント教授およびデュースブルク大学のウルリヒ・アモン教授と本研究について議論し、ドイツ滞在中に簡単な実態調査を行った。この二人の助言に従い、また2008年の2月にローマで行われた第3回イタリアドイツ語学学会で行った研究発表を踏まえ、2008年8月には日本の金沢で開催されたアジア・ゲルマニスト会議においてKontrastive Soziolinguistik und Grenzuberschreitung、という内容の研究発表を行い、当該セクションの参加者と意見交換を行った。 ここへもヴッパータール大学のエヴァ・ノイラント教授が参加してくださった。彼女との、そしてまた他の中国や韓国の研究者との議論は有益であった。その後、ノイラント教授より2010年ポーランドで開催されるIVG(国際ゲルマニスト学会)の大会における敬語セクションのコーディネーターとして参加するよう申し込まれ、快諾した。その後、神奈川県で開催された語学ゼミへも行き、その参加者とも活発に議論を交わしてきた。昨年度中に投稿していた「日本における言語政策の対象としての敬語表現、国会議事録、オンライン新聞、プログおよびフォーラムの分析をもとにして」(“Hoflichkeitsformen als Gegenstand der japanischen Sprachpolitik-analysiert in den neuen Medien; Parlaments-protokollen, Online-Zeitungen, Blogs und Foren“)という論文は、日本独文学会の学会誌である『ドイツ文学』に掲載された。現時点では、イタリアで発表した内容も題名をHoflichkeit, Freundlichkeit und Distanz-Gedanken uber die Beziehung zwischen Hoflichkeitsforschung und DaF-Unterricht anhand einer empirischen Fragebogenerhebungとかえ、編集者へ投稿している。 また、これまでに活字となったものとしては、『言語文化学への招待』(2008年大阪大学出版会)における「日本語の多様性と共生を生きる日本社会」、そして、言語文化共同研究プロジェクト2007『批判的社会言語学の課題』(2008年大阪大学言語文化研究科)における“Hoflichkeitsform als Gegenstand der japanischen Sprachpolitik“などである。これらの研究発表および論文をもって、本年度の研究実績の概要としたい。
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Research Products
(3 results)