2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520320
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
多和田 眞一郎 広島大学, 留学生センター, 教授 (50134747)
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Keywords | 沖縄語 / 音韻史 / 基盤モデル |
Research Abstract |
沖縄語音韻史研究のモデルを構築・提示し、研究の更なる発展を目指す目的のために、今年度は、(文献らしい文献の存在するようになった)16世紀の資料の整備(「定本」の作成)・索引・語彙集の整備及び音声・音韻に関する実証的研究を行った。 「報告書(1)」の目次をもってその概要を示すことにする。 序章=分析対象資料一覧、第I章〜15世紀以前の沖縄語の音韻及び沖縄語の音声・音韻の変化過程、第II章=16世紀の沖縄語の音声・音韻<母音(短母音)、半母音(ヤ行音・ワ行音)、子音(カ行音・ガ行音・タ行音・ダ行音・ハ行音・バ行音・サ行音・ザ行音・マ行音・ナ行音・ラ行音)、その他(撥音・促音・口蓋化と破擦音化) <資料編>本文・語彙索引(語音飜訳、琉球館訳語、陳侃『使琉球録』中の「夷語」、郭汝霖『使琉球録』中の「夷語」、『音韻字海』中の「附録夷語音釈」、簫祟業『使琉球録』中の「「夷語」、夏子陽『使琉球録』中の「夷語」、碑文記、田名文書) 影印・翻刻(語音飜訳、琉球館訳語、陳侃『使琉球録』中の「夷語」、郭汝霖『使琉球録』中の「夷語」、『音韻字海』中の「附録夷語音釈」「附夷字音訳」、簫祟業『使琉球録』中の「「夷語」、夏子陽『使琉球録』中の「夷語」、碑文記、田名文書) 以上により、沖縄語の16世紀前後の音声・音韻については、その研究の基盤が整備されたと言える。 これを基にして、「報告書(2)」(19年度)において、7世紀以降の沖縄語の音声・音韻に関して同様の分析・研究を行い、合わせて沖縄語音韻史の全体像を示す予定である。
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