2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520333
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Research Institution | Showa Women's University |
Principal Investigator |
呼和巴特爾 Showa Women's University, 生活機構研究科, 准教授 (80338540)
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Keywords | モンゴル語 / 近代語彙 / 意訳語 / 漢字語 |
Research Abstract |
本研究は、モンゴル語近代語彙形成のプロセスを明らかにするために、ヨーロッパの近代的な概念や新しい名称がモンゴル語に導入されはじめた当初、中国語や漢字語彙の強い影響を受けたことに鑑み、主として、中国語(日本語から中国語に逆輸入された語彙を含む)からの翻訳語を20世紀初期の文献資料に基づき、考察するものである。 初期のモンゴル語近代語彙は、20世紀初期に発行されたモンゴル語定期刊行物に登場し、定期刊行物の刊行と増加により発展してきたため、本研究のもっとも基本的な作業は、早期のモンゴル語定期刊行物を収集し、その語彙の分析をすることである。そのために、この数年間は、これまでの研究の蓄積と成果を踏まえ、現在見られるもっとも古い、かつ、比較的長期にわたって発行されてきたモンゴル語(漢蒙合璧)雑誌 MongoGul UsUg-Un bodurul(『蒙話報』)という雑誌の語彙研究を続け、今年度は下記の研究を行なった。 1、これまでの研究に引き続き、海外及び日本国内で本研究にかかわる基本資料の調査、収集を行なった。 2、本研究で「モンゴル語近代語彙登場の母体」と位置付けている『蒙話報』誌「第三十三期」の内容と語彙の分析を行なった。本「第三十三期」は数年前に中国の上海図書館で特別許可を得て入試した貴重な資料で、現時点ではその所蔵がほかに確認されていない。 3、現在使用できる『蒙話報』誌(1-33期、欠8,24、26、28-32期)全語彙について、出版に向けてのモンゴル文字転写の完成、出典の記述、または、再確認する作業を行なった。 4、『蒙話報』誌モンゴル語近代語彙の語構成の分析を進めている。
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