2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本語助数詞の層状的構造とその具体相についての研究
Project/Area Number |
18520357
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
三保 忠夫 島根大学, 教育学部, 教授 (60093811)
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Keywords | 助数詞研究 / 量詞研究 / 延喜式 / 品物名数抄 / 善隣国宝記 / 尺牘式 / 明代の量詞 |
Research Abstract |
本年度の研究の成果は次のとおりである。 1、『延喜式(えんぎしき)』国立歴史民俗博物館蔵本(土御門本)全50巻を底本とする助数詞の記述的研究を終えた。 これは、平安時代の日本語助数詞の総体を把握するための調査・研究である。 2、『品物名数抄(ひんぶつめいすうしょう)』(江戸時代刊本)の刊本につき、刊行情況の調査を終えた。本書は、日本語助数詞の専門書とも言い得る特異な存在である。次には、その本文内容を分析したい。 3、近世の廻船・漁業に関する古文書類を調査し、中央文献では知ることのできない助数詞群を収集した。 4、『善隣国宝記(ぜルりんこくほうき)』『続善隣国宝記』を調査し、それらの助数詞の記述的研究を終えた。 5、『尺牘式(せきとくしき)』『尺牘式補遺(せきとくしきほい)』の刊本を調査し、その助数詞の記述的研究を終えた。 6、4・5の結果、日本の中世・近世には、新たに「中国明代の助数詞(量詞)群」の影響があることを知った。その実態を究明するため、調査の範囲を広げなければならないと痛感した。 7、以上の成果につき、速やかに公開できるよう、発表準備を行った。
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