2008 Fiscal Year Annual Research Report
項目応答理論と構造方程式モデリングを用いた英語教育効果の検証
Project/Area Number |
18520422
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
斉田 智里 Ibaraki University, 人文学部, 准教授 (50400594)
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Keywords | 大規模英語学力テスト / 質問紙調査 / 項目応答理論 / 構造方程式モデリング / 英語教育 / 授業評価 / 教育効果 / 等化 |
Research Abstract |
(1) 高校生英語学力テストの等化実験を再び行った。現行学習指導要領施行以降の高校入学時の英語力は、前学習指導要領下よりもさらに低下傾向が著しいという結果であった。 (2) 大学入学時の英語テストの等化を行い、2004年度から5年間の経年変化を共通尺度上で示した。大学入学時の語彙・文法力、リーディング力はやや低下傾向にあるものの、リスニング力は徐々に向上していることがわかった。英語力伸びの共通尺度化も行った。テストと同時に質問紙調査を実施した。英語力変化の要因を検討することが今後の課題である。 (3) 語彙テストに関しては、項目と能力値に着目をした研究発表を行った。語彙の品詞と困難度等との関係を調べた。動詞は名詞や形容詞よりもどの頻度レベルにおいても困難度が高いこと、JACET8000の頻度レベルと困難度とは5000語を過ぎると必ずしも明確な対応関係が見られないことなどがわかった。簡易語彙サイズ推定を行うために、能力推定値と語彙サイズとの対応表を作成した。語彙項目プールから学生の熟達度に応じた難易度の語彙テストを作成・実施し、語彙力の伸びと語彙サイズを学生と教員にフィードバックした。 (4) 全学授業評価調査データを用いて、英語教育カリキュラム変更前と変更後の教育効果の比較検証を行った。独自の授業評価調査により、カリキュラム変更後の教育改善効果と課題、を明らかにした。継続した授業評価調査による経年比較・点検評価が今後の課題である。 (5) 各大学の全学英語教育で活用されている市販の英語学力テスト(TOEICやTOEFLなど)に着目し現地調査を行った。テストの活用目的、方法、実態、課題等についてまとめた。
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Research Products
(7 results)