2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18520543
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Prefectural University of Hiroshima |
Principal Investigator |
原田 環 県立広島大学, 人間文化学部, 教授 (40228648)
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Keywords | 第二次日韓協約 / 大韓帝国 / 皇帝高宗 / 第二次日韓協約反対運動 / 伊藤博文 / 李完用 / 上訴運動抑圧 |
Research Abstract |
本研究は1905年11月に大日本帝国と大韓帝国との間で第二次日韓協約が締結された際、大韓帝国の皇帝高宗は外交権を日本に委譲するこの条約に、一方では拒否の姿勢を示しつつ、他方では大韓帝国の皇室の安寧が保証されるならばこの条約の締結を推進しようとした。こうした皇帝高宗のダブルスタンダードな対応は国内の反対派から強い批判を招いた。皇帝の国家私物化の動きには強い批判が浴びせられ、皇帝の反対運動抑圧に対しては抗議の自決者が出た。この条約反対運動を通じて皇帝高宗と人民との間の国家観の分裂が顕在化し、人民は国民国家の形成を模索し始め、一九一〇年の日韓併合までの期間にいわゆる愛国啓蒙運動として展開された。 本年度の研究では、条約締結反対運動の展開にもかかわらず皇帝高宗が条約締結を進め、皇帝高宗と条約反対派との間が先鋭化してゆく過程を明らかにした。 口頭報告 1)「第二次日韓協約反対運動と皇帝高宗」(平成18年10月8日、朝鮮学会第57回大会、天理大学) 2)「第二次日韓協約締結をめぐる大韓帝国内における政治動向」(平成18年11月25日、比較史・比較歴史教育研究会、東京大学・駒場)
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Research Products
(2 results)