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2008 Fiscal Year Annual Research Report

18世紀前半イングランドの国王恩赦嘆願状

Research Project

Project/Area Number 18520568
Research InstitutionUniversity of Shizuoka

Principal Investigator

栗田 和典  University of Shizuoka, 国際関係学部, 教授 (90249300)

Keywords恩赦嘆願 / 統治技法 / ロンドン
Research Abstract

平成20年度の研究計画では、首都ロンドン文書館(Metropolitan Archives)において市参事会議事録などの資料を収集すること、および恩赦嘆願の司法制度をめぐる見取り図的な研究をまとめることの二つを設定した。また、1715年のジャコバイト叛乱以降の10年間にかんする、裁判資料の検討も予定した。
首都ロンドン文書館の資料調査では、市参事会議事録を参照しつつ、1730年代のほとんどの予審業務を担当した市長経験者について調査した。彼のあつかった裁判の特徴をあらわすものとして、所属機関の紀要に論考を掲載した。
恩赦嘆願をふくめた司法制度をめぐる見取り図的な研究については、首都ロンドンの中央刑事裁判所であったオールド・ベイリの『裁判録』(裁判を傍聴した速記者によって網羅的に記録され、市参事会の援助と認可をうけて刊行された出版物)を検討することにより、前年度までに収集した国王恩赦嘆願状と人名の照合をおこなうことができた。死刑囚にたいして恩赦嘆願状の数はきわめて少ない。18世紀前半の首都ロンドンにおける裁判が死刑判決まで1件平均30分ほどで結論をだしていたことを考慮するなら、陪審が判断するための原則が確立され、恩赦の成否についても機械的に処理されていたことをうかがわせる。この成果については、市長や市裁判官の役割を調査したことともあわせ、研究成果報告書にまとめた。
国王恩赦嘆願状は司法のシステムに埋めこまれており、国王個人はもちろん、そこにかかわる司法関係者の恣意的な操作は、実際には相当なまでに制限されていた。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] セイラ・マルカムの記憶--殺人者にして弁護人--(前)2009

    • Author(s)
      栗田和典
    • Journal Title

      ことばと文化 12

      Pages: 17-31

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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