2008 Fiscal Year Annual Research Report
日米関係史における日本人とアフリカ系アメリカ人-第二次世界大戦後から現在まで
Project/Area Number |
18520577
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Research Institution | Otani University |
Principal Investigator |
古川 哲史 Otani University, 文学部, 准教授 (90410977)
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Keywords | 西洋史 / アメリカ史 / 日本史 / 日米関係 / 日本人 / アフリカ系アメリカ人 / 世界史 / アフリカ系ディアスポラ |
Research Abstract |
本研究の目的は、日米関係史のなかで、第二次世界大戦後から現在までの期間において、日本人とアフリカ系アメリカ人(アメリカ黒人)がどのような関係をもち相互影響を与えたかを実証的に明らかにし、さらには現状と課題を考察することである。また、両者の関係史構築の意義や展望を理論面も含めて考える。 研究計画(4年間)の3年目にあたる平成20年度は、前年度にひきつづき、図書館、政府機関、NGO団体などが所蔵する資料の調査を行った。そして、先行研究に関して、どのような事項が扱われ、どこまでが明らかとなり、どのような問題が残されているかを分析するとともに、継続して研究活動をおこない、その研究成果の発表準備も進めた。 研究成果の公表については、本年度は、前年度に依頼された日本アフリカ学会(長崎大会)でのシンポジウム「アフリカと日本との出会い」における発表をもとにした論考「日本-アフリカ交渉史の諸相を考える-いくつかの研究課題と展望」を刊行した(日本アフリカ学会『アフリカ研究』72号)。また、所属研究会等で関連報告もおこなった。研究会等では、とりわけ2008年11月のバラク・オバマが勝利した米国大統領選挙の歴史的意味合いと日米関係への影響などを議論した。 さらには、アメリカのAfrican American Reviem誌から大西洋奴隷貿易やアフリカ系アメリカ人の奴隷文化に関する著書の書評依頼を受け、同誌に本研究テーマを意識した書評原稿を執筆した。査読を経てすでに受理されており、近日中に同誌に掲載される予定である。
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