2007 Fiscal Year Annual Research Report
規制改革と政府の市場化における事業法と競争法のインタフェイス
Project/Area Number |
18530040
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
泉水 文雄 Kobe University, 法学研究科, 教授 (50179363)
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Keywords | 独占禁止法 / 私的独占 / 市場支配的地位 / 事業法 / 電気通信 / 電力 / 公正取引委員会 / 総務省 |
Research Abstract |
研究計画において、私的独占規制の規制を検討し、とくに支配型私的独占としてどこまで規制されるかを、支配概念とエンフォースメントを中心に検討することとしていた。この点、私的独占に対する規制にあり方として、課徴金(制裁金)を課すべきか、課すとするとどうするのか、私的独占には至らない不公正な取引方法について課すべきかを立法論、解釈論から研究し、日本経済法学会のシンポジウムで報告するとともに、その成果を公表した(研究発表掲載の雑誌得論文のうち上から1件目の論文)。さらに、内閣府の報告書を対象に具体的な立法提案について検討を行った(同・2件目の論文)。さらに、不可欠施設に係る法規制を独禁法の中に導入しようとして挫折した立法提案について、法動態学の観点から検討を行った論文を公表した(同・上から3件目の論文)。 事業法と競争法の相互関係・インターフェイスについて、根岸、川濱と共編著として『ネットワーク市場における技術と競争のインターフェース』(有斐閣)を刊行した。これは、ネットワーク効果が関わる公益事業、その他の産業において競争法の分析がいかになされるかを、独禁法、事業法の規制の両方に対象に、比較法を含めて総合的に研究した成果である。研究計画においてはさらに携帯電話市場における競争政策のあり方について、MVNO、卸売り・事業者間接続について事業法と競争法の相互補完関係、役割分担を検討することとしていた。総務省のモバイルビジネス研究会(座長代理)、電力系統利用協議会(中立会員)に参加し、議論等を行い、実務との架橋を行った。これを踏まえて、携帯電話市場における、販売奨励金、シムロック、MVNO等のあり方について短い論稿を公表した(同・上から5件目の論稿)。
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Research Products
(7 results)