2006 Fiscal Year Annual Research Report
ベンチャー企業とベンチャー・キャピタルの投資評価基準に関する経営財務論的研究
Project/Area Number |
18530299
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
小椋 康宏 東洋大学, 経営学部, 教授 (40058144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
董 晶輝 東洋大学, 経営学部, 講師 (80408955)
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Keywords | ベンチャー・キャピタル / ベンチャー企業 / 投資評価基準 / 資本コスト / 企業価値 |
Research Abstract |
今年度は、ベンチャー企業及びベンチャー・キャピタルの投資評価基準に関する文献を収集し、特にベンチャー・キャピタルがベンチャー企業への出資する際の審査基準、ベンチャー企業の企業価値の評価方法、出資企業の株式からなる資産ポートフォリオの管理について3つの財務的側面での先行研究を整理・分析した。そこで得られた結果は、これまでのベンチャー・キャピタル理論の研究では財務論的アプローチを用いる研究は不十分であった。特に、ベンチャー企業の企業価値の評価については、要求収益率(資本コスト)についての研究が少なく、ベンチャー・キャピタルが出資企業の株式からなる資産ポートフォリオの管理についての研究は殆どない状態である。財務的側面の研究はベンチャー・キャピタル理論の展開に寄与し、本研究の意義が改めて認識された。以上の結果を踏まえて、これからベンチャー企業及びベンチャー・キャピタルの投資評価基準の体系化を図るために、アンケート調査による実態解明から着手することにした。アンケート調査の内容を 1.ベンチャー企業への出資の審査基準について 2.出資先企業に対する評価について 3.投資期間と出資ポートフォリオについて 4.出資先企業への経営関与について の4項目(各項目3〜4問程度)に分けた。1については、これまでにも多くの研究が存在しているが、ここでは財務状況についての内容を追加した。2では評価方法、期待収益率と決定要因、新興市場の上場企業や業種との関連など新しい内容にした。3では現在出資中企業の誌出資年数、企業数と規模、出資先企業の業種別企業数と規模、投資回収所要年数、資金回収の方法に重点を置いた。4は投資後の企業価値の創出に関連するものであった。日本のベンチャー・キャピタル百社以上にアンケート調査票を郵送し、20数社から回答を得た。現在、調査結果の集計・整理、データの処理を行っている。
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Research Products
(2 results)