2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒューマンサービスを共通基盤とする援助専門職等の現任者訓練に関わる研究
Project/Area Number |
18530465
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Research Institution | Kyoto Bunkyo University |
Principal Investigator |
吉村 夕里 Kyoto Bunkyo University, 人間学部, 准教授 (50388211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
所 めぐみ 佛教大学, 社会福祉学部, 講師 (00411281)
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Keywords | ヒューマンサービス / 援助専門職 / 共通基盤 / 現任者訓練 / 利用者-専門職関係 / 学習モデル / ナレッジデザイン / 利用者参加 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「ヒューマンサービスに従事する援助専門職を対象とした実用性、汎用性の高いティーチング・メソッドの開発」「現任者教育演習に活用できる教材の開発」であるが、今年度は福祉サービスの担い手の学習モデルの点検や、福祉サービスの利用者が参与できる新たなナレッジデザインの探求に力点をおいて、昨年度に引き続き以下の作業を遂行した。また、作業遂行にあたっては利用者側の評価や視点を取り入れるUser-Involvementの教育観点を重要視した。 1.援助専門職の研修に対するニーズや臨床場面での利用者との葛藤や軋轢を明確化することを目的として、援助専門職と利用者双方に対するアンケート調査やフォーカスグループインタビュー調査を実施した。 2.利用者/援助者間の葛藤や軋轢を明確化することを目的として、マルチメディアを使用した臨床場面でのデータ収集を行い、スクリプト分析や相互作用分析を行った。また、資料収集〜分析評価まで障害福祉サービスの利用者の参加を得た。 3.相互交渉場面の分析や場面エコマップなどを取り入れた新たな教育演習方法を開発して、現任者教育演習で試行した。 4.結果の分析にあたっては月1回の定例研究会を実施すると同時に、研究会のメンバーに障害福祉サービス利用者を加えた。また、User-Involvementの教育の実態調査、視察を目的として研究会メンバーをイギリスに派遣した。さらに、平成20年2月24日に「サービス利用者/サービス提供者がともに参与できるナレッジデザインの探求:対人援助の学習モデル」と題した拡大研修会を開催して、教育演習の関係者を集め、援助専門職の学習モデルの検討とユーザー参加型の教育演習の在り方に対する検討や問題提起を行った。 以上の成果の一部は、援助専門職の学習モデルの問題や、利用者/専門職間の組織力学や専門職の統制力の問題として、学会や大学紀要、雑誌などに発表した。
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Research Products
(8 results)