2007 Fiscal Year Annual Research Report
ソーシャルワークとケアワークの共通性を基盤としたソーシャルワーク教育の探求
Project/Area Number |
18530470
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
橋本 勇人 Suzuka University of Medical Science, 保健衛生学部, 教授 (50341144)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 智子 吉備国際大学, 社会福祉学部, 助教 (80368729)
井頭 昭子 吉備国際大学, 社会福祉学部, 講師 (50278983)
土田 耕司 川崎医療短期大学, 准教授 (10369770)
渡邉 賢二 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 講師 (50369568)
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Keywords | 社会福祉 / 医療・福祉 / ソーシャルワーク / ケアワーク / ソーシャルケア / 福祉専門職養成 / エビデンス / レジデンシャルワーク |
Research Abstract |
平成19年度の研究では、前年度のアンケート調査の結果及び卒業生を対象とした面接調査の結果を再分析した。アンケート調査の分析では、まず、(1)ソーシャルワーク(SW)養成のみの群、(2)ケアワーク(CW;介護福祉士)養成のみの群、(3)ケアワーク(CW;保育士)養成のみの3群に分類し、その得点を比較することにより、それぞれの養成教育の長所及び短所を明らかにした。次いで、CW(介護福祉士)養成のみにSW養成を付加した(4)CW(介護福祉士)養成+SW養成群、CW(保育士)養成のみにSW養成を付加した(5)CW(保育士)養成+SW養成群、(1)のSW養成のみの群の3群間の得点を比較し、CW(介護や保育)養成にSW養成を付加することによって、CW(介護や保育)養成の短所を補うことができるかどうか等を検討した。 その結果、(4)群は、CW(介護福祉士)養成のみで低かった項目の得点が上昇し、(1)群との有意差は消失した。これに対して、(5)群は、「面接の技術」等で(1)群に比べて得点が低かった。また、同時に(5)群は、「社会資源の活用」や「地域福祉の理解」等の項目で、(4)群に比べても得点が低かった。ただし、「虐待対応」では、(1)群に比べて得点が高かった。 これらのことから、介護福祉士養成に社会福祉士養成を付加することにより、介護福祉士養成の短所の多くは克服されるが、保育士養成に社会福祉士養成を付加しても、子ども(及びその発達)を中心に見るという特質から一歩踏み出し、地域にまで視野を広げることは難しいことが分かった。ただし、卒後のインタビュー調査により、すべての者が利用者理解としてのケアワークの重要性を述べているとともに、(5)群のすべての卒業生が、保育士のみの同僚の視野の狭さを鋭く指摘していること等から、一定の効果はあるものと思われる。これらの結果から、ダブルライセンスの課題が明らかになるとともに、同時に導入教育の必要性等が示唆された。
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Research Products
(3 results)