2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18530485
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
西田 公昭 University of Shizuoka, 看護学部, 准教授 (10237703)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山浦 一保 静岡県立大学, 経営情報学部, 講師 (80405141)
渡辺 浪二 フェリス女学院大学, 文学部, 教授 (80159243)
角山 剛 東京国際大学, 人間社会学部, 教授 (60160991)
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Keywords | 集団健康 / 規範的信念 / 多文化横断比較 |
Research Abstract |
集団健康度尺度(GHS)を用いて2種類の調査を実施した。第1の調査は、集団活動に対する規範信念の異文化的差異を探る目的で企画し、日本では同時に集団主義尺度との関係を探った。また第2調査は、GHSの他、集団影響力尺度(GIS)、心理的暴力尺度(IPV)、集団心理的虐待尺度(GPA)を同時に組んで、所属していた集団でどのような集団経験をしたかを尋ねる質問紙による調査を実施した。なお、これらの尺度は、異文化における言語的適応に際し、日本語、英語、スペイン語の3言語間において相互に翻訳し、同じ意味になるように検討を重ねた後で使用した。 第1調査では、大学生を対象にデータを収集した。アメリカの大学生240名、スペインの大学生228名、そして日本での大学生265名が調査に協力し、合計733名のサンプルによるデータがすでに得られている。なお。まずは、日本の大学生とアメリカの大学生とでは、集団活動の規範信念の構造が異なっていて、日本では、1)個人的利益よりも集団利益への貢献を優先すること、2)個人の生活への集団からの干渉すること、3)、外集団との関係に干渉するような閉鎖性、4)リーダーに無批判的に服従することの4因子が見出された。一方、アメリカでは、3)以外は、1つにまとまった。なお、集団主義とはいずれも相関しなかったことから、個人よりも集団の利益を優先する傾向をもつ者でさえも、GHSで示す集団行動の良し悪しの規範次元とは異なることがわかった。 第2調査では、大学生や一般から様々な集団活動の経験を収集した。その結果、学生136名、元カルトメンバー122名の合計258名のデータが収集できた。現在、これらのデータ分析も開始したところである。なお、スペインとアメリカでのデータも着々と収集しており、国際的な比較分析が実現する段階にある。
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Research Products
(1 results)