2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18530514
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Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
麻生 武 Nara Women's University, 大学院・人間文化研究科, 教授 (70184132)
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Keywords | 夢 / エピソード記憶 / 親子の会話 / 夢についての認識 / 架空世界 |
Research Abstract |
平成20年度は次の作業を行った。 (1)夢についての親子の会話の分析:幼稚園年長児・小学校1年生・小学校3年生の親子の約計50ペアに夢についての会話をテープ起こした結果について分析を行い、京都国際社会福祉センターの紀要「発達療育研究」に倉中晃子・麻生武の連名で論文を掲載した。この研究から、親子の6割前後が実際にときどきは親子の夢会話を行っていること、また今回行ってもらった親子の夢会話を大部分の親子がそれを楽しんだことが明らかになった。親子会話の在り方は、年長児、1年生、3年生で大きく変化すること。園児では母はもっぱら聞き役に徹していたが、子どもが大きくなると、母も子どもに聞いてもらうことを期待し、ときには役割が逆転したり、それぞれの聞いてもらいたいとの思いが衝突してしまうことがあることが分かった。 (2)大学生に一番幼いときの出来事の記憶と一番幼いときにみた夢の記憶とを比較検討するために新たな調査を行った。昨年度分析した調査では起されるイメージが動画的なものか静止画像的なものかを、回答の文章にお分析から行ったが、今回は直接に調査協力者にその判断してもらうこととした。この研究は、覚前未央との共同研究である。 (3)人々が夢という現象を自然科学的にとらえているのか、あるいはロマン主義的にとらえているのかを明らかにするために大学生20名ほどにインタヴュー調査を行った。この研究は滝田景子との共同研究である。 (4)子どもの夢と死に関する意識と「霊魂」概念の発見について論文を執筆した。
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Research Products
(2 results)